スペイン・カタルーニャ州政府観光局、観光名所を巡るVRゲームを無料配信
VRゲーム「レジェンド・オブ・カタルーニャ」のナビゲーターである騎士サン・ジョルディがドラゴンと戦う (C)Agencia Catalana de Turismo. All rights reserved.
スペインのバルセロナを州都とする同国北東部カタルーニャの州政府観光局は、バルセロナのサグラダファミリア教会やモンセラートの山々など、世界的に有名なカタルーニャの観光名所を巡りながら遊ぶVR(仮想現実)ゲーム「レジェンド・オブ・カタルーニャ — バルセロナの地」を多言語(スペイン語、英語、カタルーニャ語)で制作。日本語版は2019年11月12日から無料配信している。
このVRゲームでは、著名なカタルーニャ人をキャラクターに設定している。キャラクターは、強豪FCバルセロナの“レジェンド”と称される、サッカー選手カルラス・ブジョール、登山家のエドゥルネ・パサバン、ミシュラン3つ星レストラン「カン・ロカ」オーナーのロカ三兄弟ら、様々な分野の人物だ。
バルセロナに集中する日本人観光客を「その先」の名所に誘う
ゲームの舞台は、カタルーニャでも国際的観光地となっている場所ばかり。バルセロナのサン・アントニ市場、サグラダファミリア教会、タラゴナのローマ遺跡、リェイダの古いカテドラル、バルセロナ郊外の聖地であるモンセラートの山々、芸術家ダリゆかりの地カダケスの6か所だ。
ゲームを楽しみながら、カタルーニャの文化、歴史、美食、自然などを体験し、知識を深めることができる。
カタルーニャ州には2018年に29万7000人の日本人が訪問。アジア・太平洋の各国・地域の中で、日本からの観光客数は、中国、韓国などをしのいでトップとなっている。
ただ、日本人観光客の訪問地は州都バルセロナに集中しがちで、カタルーニャ州政府観光局は、VRゲームを通してバルセロナの「その先」の観光名所へ誘うことを狙っている。
カタルーニャの守護聖人である騎士サン・ジョルディがナビゲーター
ゲームのストーリーは、カタルーニャの守護聖人である騎士サン・ジョルディの「伝説の本」にヒントを得ている。サン・ジョルディは、ドラゴンに捕らえられたお姫様がいけにえにされるところを、ドラゴンを退治して王女を救った。剣で刺したドラゴンから血が流れ、そこから咲いた赤いバラをお姫様に贈ったことから、4月23日は「サン・ジョルディの日」としてバラや本を贈る日とされている。
このVRゲームでは、サン・ジョルディがナビゲーターとなり、プレイヤーにカタルーニャ各地を案内し、冒険の旅をしていく。
プレイヤーは、カタルーニャの著名人をもとにした3組5人のキャラクターを「アドバイザー」としながら、観光名所6か所でミニゲームを行う。各ゲームをクリアするとメダルが与えられ、「伝説の本」にメダルを3つはめ込むと本が完成しエンディングとなる。
ゲームは公式サイトhttps://isyourhome.catalunya.com/legendsofcatalonia/jp/からダウンロードする。
このゲームは、2019年11月5日にロンドンで開催された「ITTA国際観光アワード」(International Travel&Tourism Awards)で、「旅に関する優れた革新的テクノロジー部門」の銀賞を受賞した。
【問い合わせ】
カタルーニャ州政府観光局 http://jp.catalunya.com/