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雪景色もこの冬が見納め、札沼線非電化区間が廃線へ

場所
> 新十津川町、当別町、札幌市
雪景色もこの冬が見納め、札沼線非電化区間が廃線へ

青空の下、美しい雪景色の中、札沼線札比内駅を発車する列車(2018年 3月)

一部区間廃止を前に、新観光列車「山紫水明」号がお披露目

北海道の札沼線で2019年11月16日~17日、新観光列車・山紫水明号が、雪景色の中デビューした。JR北海道は、観光列車仕様の車両「山明」号を9月から、「紫水」号を10月から普通列車で運用しているが、連結した「山紫水明号」としてのお披露目は、一部区間廃止を来年5月に控えた札沼線で行われた。

石狩月形駅に停車中の山紫水明号。団体利用で運行された(2019年11月17日撮影)
石狩月形駅に停車中の山紫水明号。団体利用で運行された(2019年11月17日撮影)

札沼線は札幌市の桑園(そうえん)駅から北海道医療大学駅(当別町)までの電化区間と同駅から新十津川駅(新十津川町)までの非電化区間からなる。「昭和の鉄道風景」の雰囲気を随所に残した後者が廃線となる。

北海道の冬は防寒用の衣服、靴などの用意が必須だが、繁忙期の夏に比べ、比較的ゆったりした時間を過ごせる。

新十津川駅ではカウントダウンが始まっている。見納めの雪景色を満喫しに、札沼線を訪れてみてはいかがだろうか。


新十津川駅では「廃線」までのカウントダウンが行われている。(2019年9月29日撮影)
新十津川駅では「廃線」までのカウントダウンが行われている。(2019年9月29日撮影)

札沼線の非電化区間は2020年5月6日をもって廃線予定。終着の新十津川駅まで入る列車は1日1往復で、日本一早い最終列車が走る線区としても有名。一方、キハ40型をリニューアルした新観光列車の山紫水明号は、今後も2両連結しての団体利用が企画されるが、普段は1両ずつ定期運用に組み込まれる予定で、鉄道旅で目に触れる機会も多くなるだろう。

出典:「旅行読売」2020年2月号


「旅行読売」2020年2月号
「旅行読売」2020年2月号

Writer

番匠克久 さん

1965年大阪府生まれ、兵庫県育ち。関西学院大学卒、現在札幌市在住。2006年に写真集「汽憶」(エムジー・コーポレーション)を出版。17年に写真集「汽憶Ver.2」(同)。「汽憶」は造語。北海道で旅情あふれる鉄道風景を撮影してきた。撮影場所を選定するだけでなく、季節を変え時間を選び、常に新たな視点で鉄道風景を捉えている。

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