地中海の島国マルタへの旅(2)カラフルな漁船、名物タコ料理
「目」が描かれている漁船(マルサシュロックで)Image by viewingmalta.com
日程に余裕のある個人旅行ならば、マルタの旅では公共のバスが便利だ。時刻表通りに来ないこともあるが、とにかく本数が多い。現地で知り合った、かなり年上の友人からは、「目当ての行き先のバスが見えたら、停留所にただ立っているだけではなくて、思いきり手を挙げて『乗りまーす』とアピールしてください」とアドバイスされた。
友人からのアドバイスに従って、通りでバスを待つ。そして、バスが見えると「乗りまーす」と声を出しながら大きく手を振る。
首尾良くバスに乗って、マルタ島南部のマルサシュロックに行くと、カラフルな伝統的な漁船がたくさん浮かぶ湾があった。漁船を浜で手入れする人たちもいる。漁船に「目」が描かれているものもあり、まるで生き物のようだ。
野外マーケットでは魚やタコを売っている。
年上の友人から「自宅で夕食を」、と招待される。玄関では「ヨウコソ」と日本語でお迎え。出されたのはタコやトマトを煮込んだマルタの家庭料理。タコのうま味とオリーブ油、ニンニクの風味が口の中に広がる。
友人がいうには「日本人とマルタ人の共通点はいろいろあるが、タコ料理を愛するというのもその一つだ」そうだ。
(出典:「旅行読売」2019年6月号、「たびよみ」転載に際し大幅に加筆しました。)