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【鉄印帳の旅】北越急行

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【鉄印帳の旅】北越急行

鉄印がもらえる十日町駅を目指し、北越急行が乗り入れる直江津駅から列車に乗車した。犀潟(さいがた)駅からほくほく線に入ると車窓一面に田園が広がり、左手に米山や尾神岳、右手に鉾ヶ岳や妙高の山並みが見えた。

「ほくほく」とは、建設計画時の北越北線に由来し、北越急行開業の際の沿線住民アンケートで「温かいイメージで、親しみやすく呼びやすい」ことから決まったそうだ。

まずは大池いこいの森駅で下車。駅名の由来にもなった大池まで、朝一番の森林浴を楽しむ。

美佐島駅
全長約10キロの赤倉トンネル内、地上から約10メートル下にホームがある美佐島駅

ここからほくほく線は長いトンネルが連続する区間に入る。かつて狭軌在来線最高時速160キロで走行した特急「はくたか」が廃止された今では、乗車券だけで乗れる表定速度日本一の「超快速スノーラビット」が運行されている。十日町駅を過ぎ再びトンネルに入ると美佐島(みさしま)駅に到着した。トンネルにホームがあるのもほくほく線を代表する風景だ。

北越急行の鉄印
北越急行の鉄印

折り返し列車で十日町駅へ。鉄印は、梵字で「ほくほく」と社員自らが鉄印帳に直筆し、その上に車両と期間限定でアマビエのスタンプが押される。「鉄印を始めるに当たり何か個性を出したいと、社員の話し合いで梵字を採用しました」とは営業企画部の水澤孝太さん。初めは独学で書き方を覚えたそうだが、今は地元在住の梵字の専門家を招き、書に磨きをかけているという。

天ざるそば
地元産と自家製にこだわった「にし乃」の天ざるそば

名物の布海苔(ふのり)そばが食べられる「にし乃」で、天ざるそば(1400円)を味わい、越後妻有(えちごつまり)里山現代美術館「キナーレ」へ。斬新な現代アートに魅了され、隣接する「明石の湯」で身も心もリフレッシュ。

再び十日町駅から列車に乗り最後のトンネルを抜けると、魚沼盆地と八海山などの美しい山並みが広がった。沿線での「ほくほく」とした旅の思い出が蘇っていった。


北越急行
鉄印帳の販売・鉄印の記帳は十日町駅で窓口営業時間(5時30分~21時45分)対応。直筆の鉄印は平日の9時~18時のみ営業企画部窓口にて対応(それ以外の時間は書き置きの鉄印)。

鉄印帳2200円/鉄印の記帳料300円(乗車券の提示が必要)

電話:025-750-1251

(出典「旅行読売」2020年11月号)

(ウェブ掲載 2020年12月9日)



Writer

越信行 さん

神奈川県生まれ。全国の駅を撮り歩く駅旅写真家。月刊旅行読売で「駅舎のある風景」を連載中。著書に「生涯一度は行きたい春夏秋冬の絶景駅100選」(山と溪谷社)など

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