日本の最西端へ 与那国島で逢いましょう
【3日目】
与那国織のブックカバー
島の人々が受け継ぐ手仕事
最終日は島の伝統文化に触れる旅。ティンダバナの丘の上、崎元酒造所の隣に与那国織の「徳美工房。」がある。主宰する長濱徳美さん曰く、「特徴は模様が浮かび上がって見える浮き織りです」。格子模様に花が入る古典柄など、柄はさまざま。かつて牧場だった丘を眺めて織り機を動かすと、気持ちが穏やかになってゆく。30分ほどでコースターを仕上げ、自作の土産を手に入れた。
島の土産にするなら、花酒やクバもちをはじめ、長命草のお茶や酢もおすすめだ。島に自生するその草は健康増進や美容にもいいそうだ。クシティ(パクチー)も名物で、旬は11月〜3月。時季に行くなら現地の食事処で味わおう。
島には伝統文化が今も息づき、毎月のように催事が行われる。島人の素朴さと美しい風景に心洗われに、訪ねてみてはどうだろう。
わーりーどぅなんちまんき!(与那国島へようこそ!)
与那国島では各施設が新型コロナウィルス感染症防止対策を施した上で観光客を受け入れている。
町長の外間守吉(ほかま・しゅきち)さんは「華やかなスポットばかりではありませんが、素朴な風景が魅力の島です。私たちが普段見逃していた場所を『こんなにきれいな眺めがあったんです』とお客様に教わる時はうれしいですね」。東崎の北・ウブドゥマイ浜もそのひとつだ。高い崖と砂浜が延々続く眺めが素晴らしい。
また、「日本の四隅で一般の観光客が行ける有人島はここだけ」と外間さん。日本最西端の碑がある西崎は必ず訪ねたい地だ。「石碑と写す記念写真を忘れずに!」と笑顔で語ってくれた。
食べるならココ!
食事処 さとや
比川集落にある食事処。島名産のクルマエビを載せた「くるまえびそば」が人気だ。エビの出汁と味噌のハーモニーが八重山そばの喉越しにマッチする。
与那国町与那国3093/TEL:090-5294-4445 /11時~16時、不定休
おすすめ! 与那国のお土産
花酒
かつてこの島だけで作られたアルコール度数が60度もある泡盛の一種。与那国島らしいお土産だ。写真は崎元酒造所の花酒各種。
クバもち
島の神事にも欠かせない食べ物。紅芋で色付けした白糖味と黒糖味が空港売店で手に入る(西泊もち屋)