【南極豆知識】南極大陸で繁殖を行うペンギンは2種類だけ!
南極といえばペンギンを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ペンギンは世界中に18種生息し、野生のものは南半球に分布しています。
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南極ではおもにコウテイペンギン、アデリーペンギン、ジェンツーペンギン、ヒゲペンギンという4種類のペンギンが子育てをしていますが、そのうち極寒の南極「大陸」で子どもを産み育てて繁殖を行うのはコウテイペンギンとアデリーペンギンの2種類だけになります。
ジェンツーペンギン、ヒゲペンギンは南極「半島」を中心に分布しています。
■コウテイペンギン(Emperor Penguin)
体長:100~130㎝
分布エリア:南緯66~78度の南極大陸沿岸地域
南極のウェッデル海に面した遠隔の氷の大地には、数千羽におよぶコウテイペンギンの営巣地があります。その生態を追いかけたドキュメンタリー映画が公開されるなど人気の高いペンギンですが、営巣地(コロニー)を訪ねる旅の場合は、チリのポンタアレナスから空路で南極大陸を目指す特別なもので、現地にて少人数でのフィールド・キャンプを設営し、集団で営巣するコウテイペンギンの活動を観察します。
一般的な南極旅行で多くみられるのが次の3種類です。
■アデリーペンギン(Adelie Penguin)
体長:45~70cm
分布エリア:南緯54~77度の南極大陸及びその周辺の島々
目の周りにある「アイリング」と呼ばれる白い羽毛が特徴です。JR東日本 Suica のキャラクターのモデルにもなっており、日本人にはなじみがあります。
■ジェンツーペンギン(Gentoo Penguin)
体長:50~90cm
分布エリア:南緯46~65度の亜南極の島々と南極半島
オレンジ色のくちばし、後頭部が白いのが特徴です。
■ヒゲペンギン(Chinstrap Penguin)
体長:68~76cm
分布エリア:南緯54~64度の南極半島や大西洋の島々
首の部分にあるヒゲのような黒いすじ状の羽毛が特徴です。
そのほか、たまに各コロニーの中に1羽混じって見かけるペンギンがこちらです。
■マカロニペンギン(Macaroni Penguin)
体長:66~74cm
分布エリア:南緯46~65度の南極半島、南大西洋、インド洋の島々
赤みがかったくちばしと頭部の鮮やかな黄色の飾り羽根が特徴です。
コウテイペンギンに次いで大型のペンギンがこちらです。
■キングペンギン(King Penguin)
体長:70~100cm
分布エリア:南緯44~55度の亜南極の島々
キングペンギンの営巣地(コロニー)を訪ねる旅の場合は、南極のガラパゴス「サウスジョージア島」を目指すものが一般的です。
【ペンギンこぼれ話】
なぜペンギンは北極にいないのか? という質問を、同行するお客さまからよくいただきます。
ペンギンは南半球で進化した鳥で、北極に生息地を広げるには暑くてエサの少ない熱帯の海域を通らなくてはいけません。高い水温やエサの少なさが障壁となったため、ペンギンは赤道を越えることなく南半球にしか生息していないと考えられています。(情報元:国立極地研究所HP)
読売旅行/児玉 旭功