“愛環”で鉄カード収集旅を
三河豊田―新上拳母駅間を走る愛知環状鉄道
展望の開けた高架を走る
鉄カードは、地方ローカル線の魅力を知ってもらい、沿線を盛り上げようと制作されたPRカード。現在、約70社が参加し、第12弾を配布中だ。無料配布ではなく、各社グッズなどを規定額以上買うともらえる。
名古屋駅から中央線に乗って、高蔵寺駅で下車。愛知環状鉄道で鉄カードをもらう旅を楽しむためだ。同鉄道は高蔵寺駅と東海道線岡崎駅を結ぶ全長45.3㌔、全23駅。“愛環”の名で親しまれる路線だ。
「通勤通学でのご利用が多いですが、路線の大半が高架で車窓からの眺めが良いので、休日に車窓を楽しみながらご乗車いただければ」と話す同鉄道事業開発課でグッズ販売を担当する谷口健一さん。同鉄道ではタオルや箸などグッズは9種あり、鉄印帳も売っている。多い時は鉄印を求める人が500人以上の月もあったそうだ。
「グッズを500円以上購入いただいた場合、鉄カードを1枚差し上げています。昨年12月に発行した2種と7月に発行した1種から、お好きな絵柄を選んでもらえます」と駅員の奈良飛鳥さん。
絵柄は四郷-貝津駅間の田園地帯を走る2000形、篠原-保見駅間の雪化粧した山間を走る2000形、軌道モーターカー「TMC300」の3種。見ていると、すべて欲しくなってくる。瀬戸市駅や新豊田駅など7駅でグッズ販売、駅カードをもらえる選択肢の広さもありがたい。
桜の名所・岡崎公園へ途中下車
春なら、東海エリア随一の桜の名所・岡崎公園を観光の目的に、最寄りの中岡崎駅で駅カードをもらうのがおすすめだ。同園は岡崎城の跡地を整備した所で、徳川家康が生まれた地。三層五重の復興天守がそびえ、資料館として公開している。園内やそばの堤に約800本のソメイヨシノが植わり、例年3月下旬~4月上旬に見頃を迎える。
ここでも何か収集できないか探すと、岡崎城で御城印を販売し、マンホールカードを配布していた。ジャンルは違うが、鉄カードと同様に素敵な旅の思い出だ。終わり遠き鉄カード集めの旅は始まったばかり。楽しみはまだまだ続く。