青海川駅【信越線】
海辺の小さな駅舎を、夏の夕日が照らし出す
信越線とえちごトキめき鉄道が交わる直江津駅から、日本海を眺める列車の旅に出かけた。しばらく防風林に囲まれた信越線を走った列車は、ホームからわずかに海を望む柿崎駅に着いた。
柿崎駅を過ぎると左の車窓に青く透き通る日本海が広がる。鉄道ファンには信越線の俯瞰ポイントとして知られる米山駅を過ぎ、笠島駅の次が「海に最も近い」と称される駅の一つの青海川(おうみがわ)駅だ。まさしくホームのすぐ前に日本海が迫る。
駅から福浦海岸の絶景を一望する柏崎恋人岬へ。この岬は近年、恋愛成就スポットとしても人気で、ハート型のプレートが展望台を埋め尽くしていた。
駅へ戻る途中、青海川駅を俯瞰できる高台へ。日本海へ沈む夕日に照らされ、白壁が美しい小さな駅舎が海と陸の境目辺りにくっきりと浮かび上がっていた。
文・写真/越信行
信越線は1893年全線開業。青海川駅は1899年開業。青海川駅へは直江津駅から信越線普通列車で35分
(出典「旅行読売」2018年8月号)
(ウェブ掲載 2021年6月9日)
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