たびよみ

旅の魅力を発信する
メディアサイト
menu

【東京さんぽ】新たに生まれた、渋谷のストリートを歩く

場所
【東京さんぽ】新たに生まれた、渋谷のストリートを歩く

明治通りから望むMIYASHITA PARK。昼は緑がまぶしく、夜は照明が温かい 写真(以下すべて):三川ゆき江


新しくなった渋谷・緑も個性も豊かな都市空間を歩く

通りをのんびり歩くことが散策の一つの魅力なら、渋谷はまさに散策にぴったりの街だろう。原宿方面に向かう明治通り、表参道へ続くキャットストリート、代々木公園へつながる公園通り……。渋谷駅を中心に、特徴のある通りが四方八方にのびている。

そして2020年夏、街歩きの楽しさを凝縮したような、新たなストリートが誕生した。その名もMIYASHITA PARK(以下、ミヤシタパーク)である。

渋谷駅ハチ公口を出て、スクランブル交差点の東端の信号を渡り右手に進むと、早くもミヤシタパークの入り口が見えてくる。が、今回はここから入らず、明治通り側からアプローチする。施設の全貌を捉えるためだ。宮益坂下(みやますざかした)の交差点を左折し、明治通りを北上すると、緑を頂く開放的なデザインの建物が見えてきた。

屋上にある渋谷区立宮下公園。広大な芝生の上でくつろぎたい

コンセプトは4階建ての公園。公園、商業施設、ホテルから成る施設全体を包み込むように、緑の天蓋(てんがい)が設置されている。ミヤシタパークの名が示す通り、この場所はそもそも、1953年開園の宮下公園。64年の東京オリンピック後に整備され、1階に駐車場を持つ空中公園として知られるようになった。現在の空中公園は地上17メートル。まずは屋上にある渋谷区立宮下公園へ向かおう。

中央の階段から屋上に出ると、気持ちのいい空が広がっていた。全長330メートル、広さは1.27ヘクタール。南側にスポーツ施設が集まり、スケート場、ボルダリングウォール、サンドコートがある。利用客がいれば、昨夏の東京オリンピックで注目を集めたスケートボードなど、アーバンスポーツを見て楽しめる。訪れたのは平日午前。次回は週末に来ることにしよう。

北側の芝生広場はおよそ1000平方メートルで、周囲のビル群を見ながら歩くと爽快。ベンチやカフェが備わるほか、ホテル「sequence(シークエンス)MIYASHITA PARK」の4階部分が、公園に面して開かれたカフェ&ラウンジとなっている。

美竹通りの上空で、商業施設の南街区と北街区を結ぶ通路。そばの線路を電車が走る(写真/三川ゆき江)

変貌し続ける街・渋谷の象徴

渋谷といえば若者の街というイメージもあったが、近年は再開発が進み、オフィスビルが増え、大人が楽しめる街へと変貌している。そのことを実感したのは、2012年開業の渋谷ヒカリエへ観劇に行った時だろうか。劇場を中核施設とする渋谷ヒカリエに続き、18年には渋谷ストリームと渋谷ブリッジが、19年には展望施設を備えた渋谷スクランブルスクエアが開業。さらにミヤシタパークが加わった。渋谷駅周辺の大規模再開発は27年まで続く予定だ。

エネルギッシュな渋谷の街を存分に眺め、屋上から階下へ。1階~3階の商業施設「RAYARD(レイヤード)MIYASHITA PARK」を歩く。南北に細長いミヤシタパークの中央を美竹(みたけ)通りが横切るため、商業施設は南街区と北街区に分かれる。日本初出店を含む約90店が集結。公園と親和性の高いスポーツブランドをはじめ、街区やフロアによって個性がある。通り沿いの路面店を覗(のぞ)く感覚で歩けるのは、外部に接した通路があり、町の音や風を感じられるからだろう。

THE SUNRISE SHACK HAWAIIのスムージー(写真/三川ゆき江)

何か飲みたくなったところで、「THE SUNRISE SHACK HAWAII(ザ サンライズ シャック ハワイ)」に立ち寄った。7種のスムージーがどれもおいしそうで、店員さんのおすすめを選ぶ。オーガニック素材にこだわったドリンクは散策中の体にも優しい。

ブックカフェやワイン醸造所併設のバルなど飲食店も多彩なので、お腹が減ったらお好みで。全長100メートルのグルメストリート、渋谷横丁を歩くのも忘れずに。

施設の中央部から入り、4フロアで4往復したと考えれば、歩行距離は2.64キロ。歩き足りない向きには、ファイヤー通りから代々木公園、明治神宮へ足を延ばすコースがいい。原宿駅の新駅舎や駅前の複合施設も2020年にオープンした。通りを歩けば、変わり続ける街の姿が見えてくる。それも東京さんぽの魅力だ。

文/内山沙希子


渋谷横丁

RAYARD MIYASHITA PARKの南街区1階にあり、100メートルの通りに19店がひしめく。北海道から沖縄まで全国各地のご当地グルメが味わえ、餃子や空揚げ、ラーメンの食べ比べも楽しい。店内1200席、テラス300席。

11時~翌5時(時短営業の場合あり)/無休/TEL:03-6712-6899(魚利喜)

濃厚カレー味噌ラーメン

渋谷区立宮下公園
8時~23時(スポーツ施設は9時~21時30分)/12月29日~1月3日休/無料(スポーツ施設は有料) / TEL: 03-6712-5291

RAYARD MIYASHITA PARK
11時~21時(レストランは〜23時、店舗により異なる)/不定休/TEL:03-6712-5630 

THE SUNRISE SHACK HAWAII
11時~21時/9月までの期間限定、期間中無休/TEL:070-2355-3089

(出典:「旅行読売」2022年5月号)

(WEB掲載:2022年5月6日)


Writer

内山沙希子 さん

京都生まれ。本や雑誌を作る仕事を求め、大学在学中に上京。その後、美術館やレストラン、温泉宿、花名所、紅葉名所等のガイドブックを中心に、雑誌や書籍の企画・編集に携わる。2017年頃から月刊「旅行読売」で原稿の執筆を開始。「旅行読売」での取材を通して、鉄道旅に目覚めるかどうかは未知数。

Related stories

関連記事

Related tours

この記事を見た人はこんなツアーを見ています