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【文化財の宿】蒲郡クラシックホテル(2)

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> 蒲郡市
【文化財の宿】蒲郡クラシックホテル(2)

昔の面影を最も残すメインダイニングルームが朝食会場になる

 

 

職人技のオムレツに大満足

【文化財の宿】蒲郡クラシックホテル(1)から続く

ホテル泊の楽しみに朝食がある。同館では洋食か和食が選べ、この日はメインダイニングルームの洋食にした。ホテルならではのオムレツを食べたかったからだ。これが大正解。きめ細かな焼き上がりのオムレツはカットするのがためらわれるほど美しい。もちろん、中はとろりとした半熟で、バターの風味が食欲をそそる。愛知県産の小麦、地元の太白胡麻油、酒蔵の仕込み水などを使い、毎朝総料理長自らが数量限定で焼く高級食パンもおいしく、朝からプロの技に感動してしまった。

お楽しみの朝食。特製の皿、重厚感のあるナイフやフォークにも注目したい
1万坪の敷地を有し、春は桜やツツジなどの花々が彩りを添える

朝食後は蒲郡市観光ボランティアガイドが案内する宿泊者限定の竹島ツアー(要予約)に参加した。竹島は周囲約680メートルで、海岸から竹島橋を歩いて渡れる。島には日本七弁財天の一つ、八百富神社のほか、合計五つの神社があり、ガイドの荒島雅廣さんは「すべてをお参りすると一生の幸を得られるそうですよ」と笑う。昨日から幸せな時間を過ごし、これ以上は欲張りかなと思いつつ、神様の前に立つと幸せを願ってしまう。そんな自分に苦笑いした。

文・写真/内田 晃

ホテルの目の前にある竹島。島へ渡る竹島橋は料理旅館常磐館を経営する瀧信四郎が私費で架橋したのが始まり

立ち寄りたい店

手打うどん やをよし

明治期から120年続く老舗うどん店。2代当主は蒲郡クラシックホテルの前身「料理旅館常磐館」に皇室の方が宿泊された際、自ら打ったうどんを提供した。自慢のうどんは生地を一晩寝かせるのが特徴で、ツルっとした喉越しと適度なコシがある。ふっくらとやらわかく、甘みのある旬の愛知県産アサリだけを使う竹島うどん1380円は3月~6月の限定品。

住所:愛知県蒲郡市竹島町7-12

交通:東海道線・名鉄蒲郡線蒲郡駅から徒歩15分

TEL:0533・68・3804

竹島うどんはたっぷり150グラムのアサリを使用

蒲郡クラシックホテル

住所:愛知県蒲郡市竹島町15-1

交通:東海道線・名鉄蒲郡線蒲郡駅からタクシー5分/東名高速音羽蒲郡ICから11㌔ 

TEL:0533-68-1111

料金:1泊2食付き2万3000円~(税・サ込み/2人1室利用)
(※掲載時の料金。公式ホームページなどで要確認)

客室:バス・トイレ付き25平方㍍ツインなど(全27室)

 

(出典:「旅行読売」2022年6月号)

(Web掲載:2022年7月14日)


Writer

内田晃 さん

東京都足立区出身。自転車での日本一周を機に旅行記者を志す。四国八十八ヵ所などの巡礼道、街道、路地など、歩き取材を得意とする。著書に『40代からの街道歩き《日光街道編》』『40代からの街道歩き《鎌倉街道編》』(ともに創英社/三省堂書店)がある。日本旅行記者クラブ会員

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