【この人に聞きました】静岡市歴史博物館の初代館長・中村羊一郎さん
「静岡市の歴史と魅力を全国に発信したい」
徳川家康や今川義元ら静岡に縁が深い武将の業績や人々の生活の足跡を紹介する「静岡市歴史博物館」が2023年1月にオープンする。その初代館長を務めるのが、中村さんだ。
長年、地元の高校や大学で教鞭をとり、お茶の研究を続けてきた。「自分の研究生活の着地点。子供たちに静岡はすごいところだったと感じてほしいし、観光客には最初に立ち寄る場所にしてほしい」。静岡の歴史と文化を全国に発信する拠点にしたいと意気込む。
市中心部の駿府城公園の隣接地に建設。7月23日にはプレオープンとして、1階の無料エリアを開放し、建設現場で発掘された「戦国末期の道と石垣の遺構」などが見学できるようになった。開館に向け、2階の家康や今川氏の歴史を紹介するエリアや、3階の東海道や城下町での人々の暮らしを知ってもらうコーナーを整備する。
来年1月にはNHKの大河ドラマ「どうする家康」の放送も始まり、注目度が高まりそうだ。「二百数十年続いた江戸時代の出発点が、実は静岡にあったというスケールの大きな展示を全国の人々に見てもらいたい」と口調に熱がこもる。
(出典:2022年9月号「月刊旅行読売」)
(WEB掲載:2022年9月8日)
静岡市歴史博物館 住所:静岡市葵区追手町4-16/開館日:7月23日~9月30日は土曜、日曜、祝日のみ。8月12日も開館/入館料:1階は無料/TEL:054-204-1005