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平成大野屋はいから茶屋(越前大野)【旅する喫茶店】

場所
  • 国内
  • > 北陸・中部・信越
  • > 福井県
> 大野市
平成大野屋はいから茶屋(越前大野)【旅する喫茶店】

昭和初期完成の検査場施設を改装してカフェとして利用

 

「天空の城」越前大野城の城下に立つ水色の洋館

晩秋から春にかけて霧が町を包む日に、越前大野城は雲上に浮かぶ。「天空の城」と呼ばれ、観光客に人気が高い名城だ。

その城山の東山麓に市民と民間企業が共同で運営する広大な駐車場や土産店、食堂があり、その一角に平成大野屋はいから茶屋が立つ。白い壁の和式建築が目立つ城下町にあって、水色の外観の洋館はひときわ目立つ。1937年に繊維組合の検査場として完成。以来、外観はほとんど変わらず残り、1998年に国の登録有形文化財に登録。翌年にカフェとして営業を始めた。

「高校に通っていた時、ここに体操着を受け取りに来たんですよ。大野は織物工場が多い地域ですから、検査施設が必要だったのでしょうし、その後も学校指定衣類などの受け渡しを行う場所でした。その頃も水色の建物でした」と、厨房チーフの松山恵子さんは話す。

ランチタイムには福井名物のソースカツ丼、大野名物の醤油(しょうゆ)カツ丼や蕎麦(そば)を出す。それ以外の時間はカフェタイム営業。人気メニューを尋ねると、「城山を上った後に訪れるお客様が多いので、かき氷やソフトクリームがよく出ます。そこで、新メニューとしてオレンジシャーベットを浮かべたオレンジアイスティーを考えました」と松山さん。城巡りでかいた汗が、すうっと引いていく。

文・写真/篠遠 泉

窓が大きく明るい店内
笑顔で迎える厨房チーフの松山恵子さん
レインボーかき氷470円(※掲載時の料金)

平成大野屋はいから茶屋

住所:福井県大野市元町1-2

交通:越美北線越前大野駅から徒歩15 分

TEL:0779-64-4101

(出典:「旅行読売」2022年9月号)

(WEB掲載:2022年9月6日)

 


Writer

篠遠泉 さん

1956年、東京生まれ。出版社勤務を経て旅行記者、レジャー産業コンサルタントとして活動。得意分野は温泉、クルーズ、アジア圏など。共著やプロデュースに『ぶくぶく自噴泉巡り』『地中海クルーズ完全ガイド』(以上、山と溪谷社)など多数。

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