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【47都道府県の秋絶景】中国編

場所
【47都道府県の秋絶景】中国編

近世日本の教育遺産群として、2015年に日本遺産第1号に認定された

特別史跡旧閑谷学校(岡山県備前市)

庶民の学び舎に色付く由緒ある楷の巨木

旧閑谷(しずたに)学校は、備前岡山藩主・池田光政により1670年に創建され、現存する庶民のための公立学校としては世界最古。聖廟(せいびょう)前に2本仲良く並び立つ高さ約30メートルの楷(かい)の木は、孔子の墓所がある中国・山東省曲(きょくふ)市の孔林(こうりん)から種を持ち帰り育てたという。秋には一方は朱色、他方は黄金色と艶やかに色付き、11月5日~13日のライトアップで幽玄に浮かび上がる。

●ベストシーズン 11月上旬~下旬

9時~17時(ライトアップ時は17時30分~20時)/12月29日~31日休/400円
山陽線吉永駅からタクシー8分/山陽道和気ICから7.5キロ
特別史跡旧閑谷学校 ℡:0869-67-1436


黒淵の紅葉(写真/広島県)

三段峡(広島県安芸太田町)

手付かずの自然とダイナミックな峡谷美

広島県北西部にある柴木川沿いの峡谷で、全長は約16キロ。高さ100メートルの絶壁を渡船から間近に眺められる黒淵、激流が3段になって落ちる三段滝、高さ約20メートルの岸壁が相対する猿飛(さるとび)など、大小様々な滝や淵が点在し見どころが多い。針葉樹と常緑樹が共存する豊かな木々が赤やオレンジ、黄色に色付く秋は、別世界に迷い込んだような美しさだ。

●ベストシーズン 10月下旬~11月中旬

山陽新幹線広島駅から市内電車15分、紙屋町東電停または紙屋町西電停下車後、広島バスセンター発のバスに乗り換え2時間10分、三段峡下車すぐ/中国道戸河内ICから9キロ
地域商社あきおおた ℡:0826-28-1800


鳥取砂丘の東側に広がるらっきょう畑。独特の香りも漂う(写真/鳥取県)

らっきょう畑(鳥取県鳥取市)

砂丘が紫色に染まる秋のひとコマ

鳥取県東部・中部の砂丘地は、国内でも有数のらっきょう産地。真夏に手作業で植え付けを行い、秋に花が咲き、冬の風雪に耐えた後、次の年の初夏に収穫する。10月~11月に咲く紫色の可憐な花は、「砂丘のラベンダー」とも呼ばれ、紫色のじゅうたんを敷き詰めたよう。鳥取砂丘オアシス広場そばの畑は規模が大きく、撮影におすすめ。

●ベストシーズン 10月下旬~11月上旬

山陰線鳥取駅からバス20分、砂の美術館前下車徒歩10分/鳥取道鳥取ICから12キロ
鳥取市福部町総合支所産業建設課 ℡0857-30-8666


日没から22時まで行われるライトアップも幻想的

浄善寺の大イチョウ(島根県大田市)

秋の太陽や照明に照らされて、美しく輝く

島根県のほぼ中央、三瓶(さんべ)山麓にある浄土真宗本願寺派の古刹(こさつ)。境内にある樹齢推定600年以上という大イチョウは、高さ約30㍍、幹回り約9メートルもの大きさだ。上部からゆっくりと黄色に色付き、全体が黄金色に包まれるまばゆい姿は、本堂屋根の石せ き州しゅう瓦の赤色も相まって美しい。11月下旬の落葉で境内が黄色一色に染まるさまも見事。

●ベストシーズン 11月中旬~12月上旬

拝観自由
山陰線大田市駅からバス32分、浄善寺大イチョウ前下車すぐ/山陰道大田中央・三瓶山ICから15 キロ
大田市観光協会 ℡:0854-88-9950


開放感抜群の絶景。秋から冬の早朝は霧が発生し、より幻想的な景色になることもある

秋吉台(山口県美祢市)

石灰岩の台地に野草が秋の訪れを告げる

日本最大級のカルスト台地として知られ、面積は約100平方キロ。白っぽい石灰石があちこちに顔を出す独特の風景を彩るのは、センブリやカワラナデシコ、固有種のアキヨシアザミのほか、真っ赤に燃えるチガヤの草紅葉(くさもみじ) 。特に黄金色に輝くススキが日の光を受けて、そよそよと揺れる姿は、息をのむ美しさだ。色とりどりに咲くコスモスにも心和む。

●ベストシーズン 10月下旬~11月中旬

山陽新幹線新山口駅からバス40分、秋芳洞バスセンター下車タクシー5分/中国道美祢ICから11キロ
美祢市観光協会 ℡:0837-62-0115

 

(出典:「旅行読売」2022年11月号)

(WEB掲載:2022年12月23日)

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Writer

たびよみ編集部 さん

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