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【道の駅へドライブ】私の道の駅活用術(1)

場所
> 厚岸町、前橋市、常総市
【道の駅へドライブ】私の道の駅活用術(1)

道の駅厚岸グルメパークで味わったカキの食べ比べ。北海道ならではの新鮮な魚介類をリーズナブルに味わえる

 

1204か所にまで増えた道の駅はバラエティ豊か

高速道路のサービスエリア、パーキングエリアのように一般道にも休憩施設があってもいいのでは?ということで1993年にスタートした道の駅。2023年2月28日に国土交通省から新たに6駅の登録が発表され、全国で1204か所になった。

近年オープンした道の駅の特徴を分析すると、地域との連携をより強く掲げ、「メガ道の駅」と言ってもいいような規模の大きな施設が増えている。

3月21日にオープンした群馬県の「まえばし赤城」は、温浴施設を備えるほか、鮮魚センター、バーベキュー施設などを併設する首都圏で最大級の道の駅である。フードコートに地元で人気のレストランが入り、温室でバナナの収穫体験ができる予定のバナナ農園もある。

茨城県の「常総」(4月28日オープン)は、圏央道常総ICを降りてすぐの複合施設「アグリサイエンスバレー常総」の中にできる。昨年末には先立って高設栽培の「空中イチゴ園」がオープンして話題になったほか、続々と施設が完成する予定だ。

普通車・大型車計約500台を収容する駐車場が建物を囲む道の駅まえばし赤城
道の駅常総(イメージ)。周囲には国内最大級のミニトマト栽培施設などもできる

道の駅で地域の隠れた魅力を発見

道の駅の制度が始まって30年になるが、その位置付けはドライブの休憩施設から、わざわざ行きたい目的地へ、さらには地域の玄関口へと進化している。

私が道の駅巡りをスタートしたのは2014年3月。その前年に道の駅数は1000か所を超えた。いつかは日本一周をしたいと思っていて、道の駅を全て制覇すれば日本一周になるのでは?と考えたのが旅に出たきっかけの一つだ。

キャンピングカー雑誌に長く携わっていたこともあって、移動手段はキャンピングカー。車中泊しながらの旅と決めた。道の駅の産直市場で野菜や魚介類を購入し、それらを車内のキッチンで調理しながら、2年3か月かけて1059か所の道の駅を訪ねた。

道の駅巡りをして感じたことの一つが、日本には知らない場所がまだまだあるということ。

例えば北海道の場合、私は2016年の7月下旬から40日間で完全制覇した。北海道旅行というと札幌をはじめ旭川、釧路、苫小牧など有名エリアを目的地にして出かけることが多いのではないだろうか。ところが道の駅を目的地にすると北海道をくまなく回ることになり、いわゆる観光地以外の北海道の魅力を知るきっかけになった。ちなみに北海道は、47都道府県のうちで一番道の駅が多く、現在127か所ある。

そんな北海道で、私のお気に入りの道の駅の一つになったのが「厚岸グルメパーク」だ。厚岸はカキが有名な所で、道の駅で食べたカキは、とにかく新鮮でおいしかった。現地で食べるものは鮮度が違い、しかも安い。「マルえもん」、「カキえもん」、「弁天かき」の3種の生カキの食べ比べセットはぜひ味わってほしい。

文/浅井佑一

【道の駅へドライブ】私の道の駅活用術(2)へ続く

 

 

共に旅を続ける愛車の車内。ひとりならこれだけのスペースで十分

(出展:「旅行読売」2023年5月号)

(Web掲載:2023年10月8日)


Writer

浅井佑一 さん

キャンピングカー専門誌編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。2014年3月からキャンピングカーで車中泊しながら、2年3か月かけて当時の道の駅を完全制覇(1059か所)。その後も新たにオープンした道の駅巡りを続け、現在1193か所を訪ねた。著書に『クルマでふらりと道の駅』(雷鳥社)など。

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