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【私だけのひとり旅】今年話題の盛岡で、絵になる建物と喫茶店めぐり(3)

場所
> 盛岡市
【私だけのひとり旅】今年話題の盛岡で、絵になる建物と喫茶店めぐり(3)

開運橋から眺める岩手山

 

新しいカフェとセレクトブックストア、復活したジャズ喫茶

【私だけのひとり旅】今年話題の盛岡で、絵になる建物と喫茶店めぐり(2)から続く

新しい店も増えている。紺屋町のブックセレクトショップ「BOOKNERD(ブックナード)」と、上盛岡にある自家焙煎のサードウェーブのカフェ「NAGASAWA COFFEE(ナガサワコーヒー)」はニューヨークタイムズの記事で紹介された。ランドマークだった盛岡バスセンターが昨年リニューアルされ、サウナ付きスパを備えた「ホテル マザリウム」がオープンしたのも話題になった。新しいものが少しずつ加わり、町の風景も変わり続けている。

地元在住の女性3人が作るミニコミ誌「てくり」は盛岡さんぽのガイド本としておすすめ。年2回の発行で現在31号。市内の書店や観光施設でバックナンバーを販売(660円~)。左から「24 マメなはなし。」「26 文学の杜にて。 (表紙:BOOKNERD)」「30 今日も、地球の片隅で。」

最後に「開運橋のジョニー」に寄った。ニューヨークタイムズの記事では「40年以上の歴史を持つジャズ喫茶」と紹介されている。「ジョニー」ことマスターの照井顕(けん)さんは、現在はホテルマザリウム内「穐吉(あきよし)敏子ジャズミュージアム」併設のカフェを運営しており、一時店を閉めていたが、ニューヨークタイムズの報道後は週2日だけの営業を再開した。

 

開運橋のジョニーの「ジョニー」ことマスターの照井さん
店名の由来は五木寛之さんの小説 『海を見ていたジョニー』。後年、照井さん は同名のジャズアルバムをプロデュース

「盛岡は川が多いでしょう? 駅から橋を渡る時、いつもリトルマンハッタンのようだなと思っていたんだ。ニューヨークタイムズの記者は、我知らずそこに惹(ひ)かれたんじゃないかな」

冗談とも本気ともつかないジョニーさんの言葉が、スピーカーから流れてくるピアノソロとともに心地よく耳に響いたのだった。

文/福﨑圭介 写真/三浦健太郎

 

盛岡 立ち寄りたい店

開運橋のジョニー

マスターの照井顕さんは1975年に陸前高田で「ジャズ喫茶ジョニー」を開業し、2001年に盛岡に移ってこの店を開いた。ジャズピアニストの穐吉敏子さんらさまざまなアーティストを招いてライブを開催している。店内はレコードがぎっしり並び、スピーカー6台から迫力のある音楽が響く。現在は週2日だけの営業。

■11時~23時/火・水曜のみ営業/盛岡駅から徒歩7分/TEL:019-656-8220

※掲載時のデータです。

 

盛岡 ひとり旅の宿

リニューアルしたバスセンターに併殺するホテル。ほかに飲食店やショップもある
ホテルのフロント。左奥にスパも備える
アーティストの作品で彩られている客室

ホテルマザリウム

昨年リニューアルオープンした盛岡バスセンター3階にある機能的なホテル。「まざる、うむ、はじまりのホテル」をコンセプトに、サウナ付きスパ、穐吉敏子ジャズミュージアム、カフェ・バーなどからなる。「福祉実験ユニット ヘラルボニー」がアートプロデュースを手掛け、一部の客室は知的障害のあるアーティストの作品で飾られている。

■ひとり泊データ=通年可/1泊朝食1万1650円~/トイレ付き15平方㍍~ダブル、ツインほか/盛岡駅から左回り循環バス12分、盛岡バスセンター下車すぐ(盛岡市中ノ橋通1-9-22) /TEL:019-681-1004

※掲載時のデータです。

 

ドーミーインのサウナ付き大浴場
ドーミーインの客室霊

天然温泉 さんさの湯 ドーミーイン盛岡

最上階の高温サウナ付き大浴場は、ナトリウム―炭酸水素塩泉の湯。朝食ビュッフェは名物「盛岡冷麺」などが出る。夜食の夜鳴きそば、夜の湯上がりアイスのサービスも好評。

■ひとり泊データ=通年可/1泊朝食1万940円~/トイレ付き15~17平方㍍ダブルほか/盛岡駅から右回り循環バス6分、商工中金前下車徒歩2分(盛岡市中央通2-8-12)/TEL:019-622-5489

※掲載時のデータです。

 

かけ流しの温泉が満ちる大浴場。露天風呂もある
山いちの客室霊

旅染(たびぞめ)屋 山いち

郊外の盛岡つなぎ温泉にある全館畳敷きの和風旅館。露天風呂付き大浴場や貸切風呂は、硫黄の匂いがするアルカリ性単純温泉をかけ流し。料理は、料理人のオーナーが作る。

■ひとり泊データ=繁忙期を除く平日可/ 1泊2食1万3000 円~/トイレ付き6畳和室ほか/盛岡駅からバス30分、繋温泉下車すぐ(盛岡市繋舘市83-1)/TEL:019-689-2704

※掲載時のデータです。


盛岡観光コンベンション協会 TEL:019-604-3305

■モデルコース

盛岡駅
↓ 徒歩10分
光原社
↓ 徒歩2分
材木町南口バス停
↓ 循環バス14分
盛岡バスセンター(ホテル マザリウム)
↓ 徒歩3分
紺屋町(東家、番屋、ござ九など)
↓ 徒歩3分
岩手銀行赤レンガ館
↓ 徒歩3分
もりおか啄木・賢治青春館
↓ 徒歩10分
盛岡城本丸跡
↓ 徒歩15分
開運橋のジョニー
↓ 徒歩7分
盛岡駅

 

(出典:「旅行読売」2023年6月号)

(Web掲載:2023年7月6日)

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Writer

福崎圭介 さん

新潟県生まれ。広告制作や書籍編集などを経て月刊「旅行読売」編集部へ。編集部では、連載「旅する喫茶店」「駅舎のある風景」などを担当。旅先で喫茶店をチェックする習性があり、泊まりは湯治場風情の残る源泉かけ流しの温泉宿が好み。最近はリノベーションや地域再生に興味がある。趣味は映画・海外ドラマ鑑賞。

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