【ごちそう民宿】農家民宿 茅屋や(新潟・十日町市)
夕食はずらりと里山料理が並ぶ。鍋料理の肉の種類や味付けはその日によって異なる
古民家で田舎暮らしに触れ、山の恵みのジビエ料理を楽しむ
冬には3メートル〜4メートルの雪が積もるという新潟県十日町市三ツ山。豊かな山と田畑に囲まれたわずか3戸の集落にある茅葺(かやぶき)の民家が、今宵の宿・農家民宿 茅屋やである。主人の高橋美佐子さんは十日町市で生まれ育ち、東京のホテルや食品卸売会社で働いた後、Uターンし地域おこし協力隊として活動。2016年に念願だった古民家の宿を開いた。「地元の大工さんや仲間に手伝ってもらい、取り払われていた囲炉裏や土間を再生しました」と高橋さん。
囲炉裏端に座ると天井の太い梁(はり)が目を引き、懐かしい雰囲気で寛くつろげる。夕食は高橋さんが育てた米や野菜が食卓を彩る。中でも山のように盛られたキュウリの漬物は圧巻。ナス、トマト、オクラなど朝採り野菜がさまざまに料理され、素材の味の深さを感じながら、どんどん箸が進む。
高橋さんはハンターでもある。自ら仕留めたイノシシ、シカ、クマ、カモなどのジビエ料理も宿の自慢だ。「その時手元にある肉でローストや煮物、カツなどいろんな料理ができますよ」と高橋さん。
夏はバーベキューもおすすめ。焼きたての肉を塩でシンプルに食べると、野趣あふれる味わいに魅了される。鍋物も希望すれば対応してくれる。
文/堀内志保
農家民宿 茅屋や
TEL:025-755-5676
料金:1泊2食1万450円〜、ジビエ料理1泊2食1万3200円〜 客室2(トイレ共同)※宿泊は1日1組限定 風呂1
交通:上越新幹線浦佐駅からタクシー20分または飯山線・北越急行十日町駅からタクシー20分/関越道六日町ICから国道17号、県道58、59号経由20キロ
※掲載時のデータです。
茅屋や ホームページ
ジビエのハム、ソーセージ、ベーコン
素材を生かしたイノシシ肉の加工品も人気。角切りの赤身肉を使ったハム「ビアシンケン ノーマル」5枚入り918円、粗挽き肉の「スモークソーセージ ブラックペッパー」5本入り1782円、希少なバラ肉の「若猪ベーコン」ブロック2052円など。 購入は宿または雪国BASEで。
(出典:「旅行読売」2023年8月号)
(Web掲載:2023年8月18日)