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【私の街の路面電車】「喫茶とれいん」で江ノ電愛、鉄道愛を語り合う(2)

場所
> 鎌倉市
【私の街の路面電車】「喫茶とれいん」で江ノ電愛、鉄道愛を語り合う(2)

「喫茶とれいん」のマスター・田中耕二さんが撮影した1970年代の鎌倉高校前付近。古い江ノ島展望台も見える

 

 

海外からも江ノ電ファンが訪れる「喫茶とれいん」

【私の街の路面電車】「喫茶とれいん」で江ノ電愛、鉄道愛を語り合う(1)から続く

「喫茶とれいん」にはホームページもなく、マスターの田中耕二さんはSNSも使っていないが、客のSNSを頼りに北海道から九州、果ては韓国やアメリカのフロリダからも江ノ電好き、鉄道好きが訪れる。店内では撮り鉄たちの写真展が開催され、同
好の士に会えた彼らは何時間も話に花を咲かせるそうだ。


「江ノ電には鉄道の要素がすべてある」と言う田中さん。「藤沢―鎌倉駅間わずか10km、所要37分の路線ですが、高架、鉄橋、トンネルがある」とマニアならではのポイントを挙げる。藤沢駅は高架になっているし、境川には鵠沼鉄橋が架かり、極
楽寺― 長谷駅間には約200mの極楽寺トンネルがある。鉄道を楽しむ要素が凝縮されているのだ。


「沿線には有名観光地が目白押しで、初夏のアジサイやきらめく海など車窓の景色も抜群。江ノ電ほど魅力的な鉄道はほかにありません」と田中さんは称賛。「海沿いを、民家の軒先をゆっくりと走る江ノ電ならではの『癒やされ旅』を体験してほしい」と続ける。そんな江ノ電愛に触れてからまた電車に乗ると、景色も揺れ具合もひと味違って感じられることだろう。


文/田辺英彦 写真/遠藤 潤

1両編成で龍口寺前のカーブを走る(1970年代、田中耕二さん撮影)
移転工事中の藤沢駅。1974年に高架になった(1970年代、田中耕二さん撮影)
鵠沼鉄橋に橋桁があり、ガードもないので車体がよく見えた (1970年代、田中耕二さん撮影)

喫茶とれいん
営業:10時〜16時30分/月・火曜休
アクセス:江ノ島電鉄腰越駅から徒歩3分
住所:鎌倉市腰越3-21-11
問い合わせ:TEL0467-31-3671

※データは取材時のものです。

(出典:「旅行読売」2023年9月号)

(Web掲載:2023年10月15日)

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Writer

田辺英彦 さん

東京都大田区出身、埼玉県在住。旅行ガイドブック編集・執筆、出版業界誌執筆などを経てフリーランスに。東北・八幡平の温泉群と、低山ハイク、壊れかけたもの・廃れたものが好き。

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