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【羽田が面白い】羽田空港界隈で最新の大規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY(HICity)」(1)

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> 大田区
【羽田が面白い】羽田空港界隈で最新の大規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY(HICity)」(1)

足湯スカイデッキは5時30分~23時30分に無料で利用できる。南風で離陸にB滑走路を使う日の15時~19時は、頭上を飛行機が通過する

 

京急空港線・東京モノレール天空橋駅直結で、11月16日グランドオープン

11月16日、羽田空港界隈で最新の大規模複合施設HANEDA INNOVATION CITY(HICity)がグランドオープンする。羽田空港第3ターミナル駅の隣の天空橋駅に直結し、先端産業分野の研究施設などのほか、10の飲食店、最大3000人収容のライブホール、コンビニエンスストア、薬局、二つのホテルなどがあり、新たな街が生まれると言っても過言ではない。羽田空港に隣接というロケーションも魅力だ。

コンセプトは「この街で過ごすすべての人に、イノベーション(「革新」「刷新」「新機軸」)を」。目的の異なるヒト・モノ・情報が重なり、「思いがけない出会い」が生まれる場と時間を提供すると謳う。「街」は2020年7月から一部先行開業している。今回は、国際線の元客室乗務員で、羽田を知り尽くした「たびよみリポーター」の佐藤雅美さんとともに、グランドオープン前に商業施設を訪ねた。

羽田に勤務していた佐藤さんは「この辺りには、かつてJALの客室乗務員訓練部がありました。私も何度も通った場所なので懐かしいのですが、当時とはすっかり様子が変わりましたね」と話す。轟音を響かせて離陸する飛行機を眺めながら、変わりゆく羽田に思いを馳せているようだった。

羽田は佐藤さんにとって馴染みの場所だが、近代的で新しい施設に胸が躍る
足湯スカイデッキから、かつての自分の“職場”だった羽田空港第3ターミナルを眺める佐藤さん
施設内のあちこちで飛行機を見られる
施設内には自動運転バスが走っている(乗車無料)
羽田空港上空からの空撮画像 ①羽田空港第1ターミナル ②羽田空港第2ターミナル ③羽田空港第3ターミナル、羽田エアポート ガーデン ④HANEDA INNOVATION CITY(HICity) ⑤多摩川スカイブリッジ ⑥穴守稲荷神社  ⑦ANA Blue Base ⑧A滑走路 ⑨B滑走路 ⑩C滑走路 ⑪D滑走路 ⑫品川 ⑬お台場

調理も配膳も、すべてロボットにおまかせのレストラン

まずはHICity の象徴的な店舗とも言えるAI_SCAPE(アイ・スケープ) へ。ここは調理も配膳も全てロボットが行うレストランだ。店を運営する川崎重工の合田一喜(ごうだいつき)さんは「ロボットは工場でのモノ作りに活用するだけではなく、レストランや介護の場などでの活躍も期待されています。ここはそうした『ソーシャルロボット』のための実験場です」と話す。料理を作って運ぶだけではなく配膳の途中で一瞬止まって一呼吸入れる、音声を発するなど、人間の動きを加味してロボットは徐々に進化しているという。

ロボットの巧みな動きに見入っていた佐藤さんは、「新しいお店があるというだけではなく、実装・実証実験の場でもあるのですね。それはHICityの一番の特徴と言えるのではないでしょうか」と話す。ここが単なる大規模商業施設ではないことを実感しているようだった。

レトルトパックをつかんで湯せんする
レトルトパックの上部をカットしてカップへ
調理場のロボットからホールのロボットにトレーを渡す
配膳ロボットは笑顔で客席へ
写真のメニューは「ロボットが作る『ミネストローネ』SET」。ほかにカレー やミートソース(各1500円)がある。注文はWEBアプリから電子決済で ※掲載時のデータです
「ロボットが作りロボットが運んできた料理を食べるなんて、初めての体験です。味は申し分ありません。これからはこんなお店が増えていくのでしょうか」と佐藤さん

AI_SCAPE(アイ・スケープ)

■11時~13時30分、16時~18時30分/水曜(祝日の場合は翌日)休/2階ゾーンD2-3/TEL03-5579-7721

文/渡辺貴由
写真/齋藤雄輝
ヘアメイク/依田陽子

【羽田が面白い】羽田空港界隈で最新の大規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY(HICity)」(2)へ続く


(出典:「旅行読売」2023年12月号)
(Web掲載:2023年11月16日)


Writer

渡辺貴由 さん

栃木県栃木市生まれ。旅行情報誌制作に30年近く携わり、全国各地を取材。現在、月刊「旅行読売」編集部副編集長。プライベートではスケジュールに従った「旅行」より、行き当たりばったりの「旅」が好き。温泉が好きだが、硫黄泉が苦手なのが玉に瑕(きず)。自宅では愛犬チワワに癒やされる日々。

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