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広島のテロワールを味わう旅(2)

場所
> 広島市
広島のテロワールを味わう旅(2)

「比婆牛肩ロースのすき焼き串」は、割り下で甘辛く焼く。色も味も濃厚な卵黄をたっぷりつけて口溶けを堪能したい。中のエノキと春菊の歯応えも心地良い

 

比婆牛 中国山地が生んだ貴重な和牛

産地の食文化を楽しめる一皿 広島のテロワールを味わう旅(1)から続く

広島でしか味わえない「幻の和牛」がある。2023年5月のG7広島サミットで各国の首脳たちに振る舞われた「比婆牛(ひばぎゅう)」だ。

出荷頭数が少なく広島市内でも滅多に手に入らない幻の味を、いつでも食べられるのが「稲穂の肴」。店主の三原美穂(よしほ)さんが高級鮨店を経営しながら新店を開業。その理由はただ一つ、あふれる「広島愛」だ。

「『広島を売ります!』が店のコンセプト。魚、牛、ジビエなど、広島の食材にこだわり、生かしています。特に比婆牛は日本最古の『四大蔓牛(つるうし)』の一つで、由緒正しき黒毛和牛なのに知名度が低い。その味と名を広く知らしめたい、と」

稲穂の肴・店主の三原美穂さんは江田島市の出身。G7広島サミットでは海外プレス向けの比婆牛料理を担当した

蔓とは、一頭の牛を中心として血縁関係が明らかとなっている優良系統。比婆牛は広島県北部の庄原(しょうばら)市(旧比婆郡)で、たたら製鉄や農作業の役牛を、明治以降肉牛に品種改良。手塩にかけて育て守り継ぎ、広島ブランド和牛にも認定された。

口溶けが良くなる「オレイン酸」が遺伝的に多く含まれる比婆牛。脂がすっと消えていく口溶け感は特別だ。またオレイン酸には生活習慣病予防等、体にやさしい機能も期待される。赤身と脂によるバランスの美味を、あえて串料理の酒の肴にするのも、三原さんのこだわりだ。

「貴重な肉なのでひと口で完結し、いろんな部位や味わいを楽しめるように。比婆牛アラカルトの肴をもっと増やしていきたいですね。一杯飲みたくなったら、広島の地酒とご一緒にどうぞ」。

年間の出荷頭数が約200頭と少なく、貴重な比婆牛。ぜひ一度、味わってみたい。

くりの串焼き。クリ(前脚上部)は赤身に適度なサシが入る。塩とわさびがうま味を引き立たせる。
牛すじ肉のおでん。カツオとコンブだしのあっさり味が人気

地元が誇る「おいしい、広島」を巡るテロワールの旅を楽しめるEatripHIROSHIMA キャンペーンが進行中だ。「イート×トリップ」を満喫して、さらに「いいトリップ」にする絶好のチャンス。広島では、味わい尽くせないほどの魅力が、待っている。

稲穂の肴
住所:広島市中区胡町5-7 ウィンザービル3F
営業:18時~22時/日・月曜休/全7品のコース料理5500円、一品アラカルト1100円~
TEL:090-4255-1128
※掲載時のデータです。

比婆牛のふるさと・庄原へ

町にまたがる国の名勝で日本百景の一つ。紅葉は11月初旬が見ごろ。庄原市では比婆牛などが当たる「帝釈峡グルメスタンプラリー」を12月25日まで実施中。
TEL:0824-73-1179(庄原市商工観光課)
TEL:0824-75-0173(庄原DMO)


Eatrip HIROSHIMA キャンペーン

多彩な広島の食の魅力を味わうグルメツーリズムで、まだ見ぬ「おいしい!広島」に出会う「Eatrip HIROSHIMAキャンペーン」が開催中。11月9日までは「瀬戸内さかな料理」がテーマ。旬の瀬戸内さかな料理を注文した方に、抽選で航空券や「比婆牛詰め合わせ」などもプレゼント。11月10日~「中国料理」がテーマ。

詳細はキャンペーンサイトで 

(出典:旅行読売2023年12月号)
(Web掲載:2023年11月6日)

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Writer

旅行読売出版社 メディアプロモーション部 さん

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