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【1万5000円で泊まる名湯の宿】創業100年の宿をリニューアル 湯めぐりの宿 平湯館(1)

場所
  • 国内
  • > 北陸・中部・信越
  • > 岐阜県
> 高山市
【1万5000円で泊まる名湯の宿】創業100年の宿をリニューアル 湯めぐりの宿 平湯館(1)

50人は入れる「仙人の湯」の大露天風呂。モミジは紅葉の時期以外も赤く色付いている

 

湯けむりたなびく4種の湯処でリーズナブルに温泉三昧

松本駅からバスで1時間30分。平湯温泉は、福地(ふくじ)温泉、新穂高(しんほたか)温泉など五つの温泉のある奥飛騨温泉郷の玄関口にある。北アルプスの山々に囲まれた温泉街には湯けむりがたなびき、冬の雪化粧もさぞかし映えるに違いない。

目当ての「湯めぐりの宿 平湯館」(以下平湯館)は、平湯バスターミナルから徒歩3分ほど。創業100年という歴史ある宿の経営を共立リゾートが引き継ぎ、2021年にリニューアルオープンした。この宿を選んだのは、「肌にまとわりつくようだ」と評判の温泉にひかれたからだが、老舗の宿がどう変身したのか、のぞいてみたい気持ちもあった。

玄関を入ると、庭園を一望する重厚なロビーに迎えられる。聞けば、モダンで使い勝手がいいように手は入っているが、建物の造りやレトロなガラス窓などの希少な調度はあえてそのままにしたのだという。古き良き温泉宿の趣が館内の随所に残り、懐かしい気分になった。

正面玄関。平湯温泉で最も客室数が多い
庭園を望むロビー
今回宿泊した和洋室(1万7750円~)も応接セットやベッドルームがある

さっそく、二つの自家源泉をかけ合わせた宿自慢の温泉に向かう。

「木響(ききょう)の湯」と「仙人の湯」の2か所があり、時間で男女入れ替え制となっている。「木響の湯」にはヒノキの東屋(あずまや)風呂と岩露天風呂の二つがある。湯けむりに包まれた東屋風呂の明かりが、ぼんやりと浮かび上がるさまは幻想的だ。しばらくつかっていると余分な力が抜けて、なんだかそのまま湯と同化してしまいそうだ。

「仙人の湯」の木造りの内湯。湯船につかると、かすかに木の香りがして心地よい
「木響の湯」の東屋風呂。夜は湯けむりに包まれゆったりした雰囲気に

「仙人の湯」には、天井が高く広々した内湯と50人は入れるという大露天風呂がある。翌朝、大露天風呂に体を沈めると、湯けむりの向こうには雄大な山々……、文句なしの開放感だ。とうとうと流れ込むかけ流しの湯はやさしい肌ざわりで、湯上がりは手のひらまでしっとりしていた。

文/高崎真規子
写真/三川ゆき江

【1万5000円で泊まる名湯の宿】創業100年の宿をリニューアル 湯めぐりの宿 平湯館(2)へ続く(1月1日公開予定)


深山桜庵 別館 
湯めぐりの宿 平湯館(共立リゾート)

TEL:0578-89-0012 
住所:高山市奥飛騨温泉郷平湯726
客室:トイレあり洋室ツインなど全81室 
温泉:単純温泉 
食事:夕・朝食=レストラン
料金(2人1室利用・税込み):朝食付き平日 要問合せ 休前日 要問合せ/2食付き平日1万7200円~ 休前日1万8850円~
※露天風呂あり、掛け流し
※ひとり泊可(要問合せ)。
交通:篠ノ井線松本駅からバス1時間30分、平湯バスターミナル下車徒歩3分/長野道松本ICから50キロ

※料金等すべて掲載時のデータです。

「旅行読売」読者限定の特別プランを提供 最大で5130円お得!

湯めぐりの宿 平湯館では、本誌読者限定の特別プランを用意。電話予約時に「旅行読売」の記事を見たと伝えると、眺めのいい50平方メートルの広々とした本館和室を利用する1泊2食1万8300円(諸税込み)のプランを、1万5150円で提供。夕食時の「飲み放題」1980円(ビール、ワイン、飛騨の地酒などのアルコールが70分飲める)も特典の1つ。最大で5130円もお得になるプランだ。期間は2023年11月28日~24年3月31日の平日泊限定。問い合わせは、湯めぐりの宿 平湯館 TEL:0578-89-0012へ。

(出典:「旅行読売」2024年1月号)
(Web掲載:2023年12月31日)

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Writer

高崎真規子 さん

昭和の東京生まれ。80年代後半からフリーライターに。2015年「旅行読売」の編集部に参加。ひとり旅が好きで、旅先では必ずその街の繁華街をそぞろ歩き、風通しのいい店を物色。地の肴で地の酒を飲むのが至福のとき。本誌連載では、大宅賞作家橋本克彦が歌の舞台を訪ねる「あの歌この街」、100万部を超える人気シリーズ『本所おけら長屋』の著者が東京の街を歩く「畠山健二の東京回顧録」を担当。著書に『少女たちはなぜHを急ぐのか』『少女たちの性はなぜ空虚になったか』など。

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