イスタンブール旧市街の魅力再発見-トルコ紀行(4)
宗教的にも政治的にも重要な建造物アヤソフィア
スルタンアフメト・モスクからトプカプ宮殿へ
預言者・アブラハムゆかりのシャンルウルファからハランへ ― トルコ紀行(3)より続く
トルコの旅第4弾は、東西文化交流の場となったイスタンブール散策である。ここでの楽しみといえば、何と言っても歴史に彩られた旧市街での散策が一番だろう。1985年、トルコで初めて世界文化遺産に登録されたのも旧市街を中心とする「イスタンブール歴史地域」であったことが、それを物語っているかのようだ。
その構成資産の中でも人気が高いのが、スルタンアフメト地区である。最初に目指したいのは、通称ブルー・モスクの名で知られるスルタンアフメト・モスクだ。1616年にアフメト一世が築き上げたモスクで、直径27.5メートルもの大きなドームと6本のミナレットが特徴的。ドーム内に貼り付けられた数万枚ものイズニックタイルが青く輝くところから、ブルー・モスクとして広く知られるようになったことはご存知の通りである。
その北に位置するアヤソフィアも壮麗。元は教会として築かれた大聖堂で、オスマン帝国時代にモスクとして転用したもの。漆喰を剥がして現れた聖母子像などは、イスラム教が偶像崇拝を禁じているところから、礼拝時にはカーテンで覆われるという。
さらにその北へと歩を進めていくと、オスマン帝国のスルタンたちが居住したトプカプ宮殿へたどり着く。70万平方メートルという広大な敷地内に、帝王の門、挨拶の門、謁見の間、幸福の門、後宮(ハレム)などが点在。改めてオスマン帝国の勢威の大きさを思い知らされてしまうのだ。
必見は、宝物館内に展示されている三つの大きなエメラルドがはめ込まれた「トプカプの短剣」や、86カラットものダイヤモンド「スプーン屋のダイヤモンド」だろう。その巨大さとゴージャスさをすぐ間近に目にすれば、思わず、「凄い!」と声をあげてしまいそうになるのだ。
グランドバザールからガラタ橋へ
トプカプ宮殿を出たら、その西数百メートルのところに広がるグランドバザールにも足を伸ばしておきたい。15世紀からにぎわっていたという歴史に彩られたバザールで、広さは3万平方メートル。店の数に至っては4000〜4500軒ともいわれるから、目を見張るばかりだ。ここでは、ロクムやバクラヴァといった伝統菓子や、お守りのナザールボンジュウ、カラフルなキュタフヤ陶器、トルコ絨毯・キリム、トルコランプ、金製品や宝石店等を売るお店が、所狭しと立ち並んでいる。いつも観光客でごった返しているので、もう少しゆっくり買い物を楽しみたいという向きには、そのすぐ北にあるエジプシャンバザールがおすすめである。
ショッピングを楽しんだ後は、ガラタ橋のたもとに立ち並ぶレストラン街に出向いて、名物のサバサンドを味わうこともお忘れなく。かつては屋台で購入して慌ただしく食べたものだが、今ではレストランでゆっくり味わえるというのがうれしい。
文/藤井勝彦、写真/藤井勝彦ほか
協力/トルコ共和国大使館 文化観光局、ターキッシュエアラインズ
<旅のインフォメーション>
■交通/成田からイスタンブールまでターキッシュエアラインズの直行便で約13時間45分、イスタンブール市内へはメトロの場合は約30分、バスの場合は約1時間15分
■時差/日本より6時間遅れ
■ビザ/観光目的の場合、90日以内の滞在であればビザは不要。ただし、入国時にパスポートの残存有効期限が150日以上残っていることが必要
■通貨/トルコリラ(₺)1トルコリラ=5.2円(2023年11月15日現在)
■気候/イスタンブールの年間平均気温は夏季約24度、冬季約6度
■問い合わせ/トルコ共和国大使館・文化広報参事官室(トルコ政府観光局)TEL:03-3470-6380
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(Web掲載:2024年1月9日)