【旅して開運】口福を招く 縁起菓子8選
おめでたい名や由来、彩り、形などから新春に欠かせない縁起菓子は、地域色も豊かです。
笑みこぼれるおいしさの菓子を味わい、新年の福を招きましょう。
口取り
五勝手屋本舗/北海道
北海道ではタイやエビなどの縁起物をかたどった練切(ねりきり)の菓子を「口取り」という。1870年、北前船で栄えてきた江差の地で創業した「五勝手屋本舗」の正月の口取りには、エビ、ハマグリ、松竹梅の5種が入る。折詰入り2700円。正月限定の羊羹(ようかん)「笑門(しょうもん)来福」も好評。
■8時~18時/1月1日休/江差町本町38/TEL0139-52-0022/通販あり
小法師
上菓子司 会津葵(あおい)/福島
会津の郷土玩具・起き上がり小法師。1月10日に開かれる十日市では、家族の人数より一つ多く買い求め、神棚に供える。「会津葵」の「小法師」は小豆餡(あん)と白小豆黄身餡を使い、糖衣で包むことで雪の情緒を表現した、かわいらしい菓子。15粒入り1350円(要予約)。
■10時~18時/1月1日休/会津若松市追手町4-18/TEL0242-26-5555/通販あり
高岡ラムネ 宝尽くし
大野屋/富山
米俵、宝珠、打ち出の小槌(こづち)など、招福を象徴する“宝物”をモチーフにしたラムネで、富山県産のコシヒカリや国産のショウガを使用。1838年創業の「大野屋」では、木型を使って職人が一つ一つ手作りする。1袋594円。名称と形から、「まねきねこもなか」も評判。
■8時30分~19時/水曜休(祝日の場合は営業)/高岡市木舟町12/TEL0766-25-0215/通販あり
辻占
加賀藩御用菓子司 森八/石川
創業1625年の「森八」には縁起菓子が3種あり、おみくじを最中種で包んだ「辻占」は“運だめし”ができる。10個入り900円。江戸後期からの歴史をもつ「福梅」、縁起物をかたどった最中種に金平糖などが入った「開運 福徳」、いずれも新春までの限定販売。
■9時~18時/1月1・2日休/金沢市大手町10-15/TEL076-262-6251/通販あり(紹介の商品は予約期間限定)
宝入船
京菓子司 亀屋良長(よしなが)/京都
器に入れて湯を注ぐと、餅米でできた外側の白い皮がふやけて餅に変わる、おみくじ付きの懐中しるこ。中に松・竹・梅・桜・亀のいずれかのゼリーが入っている。1個432円。羊羹の上に黒豆などの縁起の良い素材をのせた「笑み福」も迎春の菓子として人気。
■9時30分~18時/1月1日~3日休/京都市下京区四条通油小路西入 柏屋町17-19/TEL075-221-2005/通販あり
願ひ菓子
彩雲堂/島根
出雲地方で生産された勾玉(まがたま)の形をした一口サイズの干菓子。いちご・ココア・柚子(ゆず)・和三盆・抹茶の5種があり、原材料が和三盆なので口の中で溶けていく食感が楽しめる。5個入り756円。正月限定の「花びら餅」は蜜漬けしたゴボウと白みそ餡を求肥で挟んだ茶菓子。
■9時~18時/木曜休/松江市天神町124/TEL0852-21-2727/通販あり
うその餅
梅園菓子処(ばいえんかししょ)/福岡
太宰府天満宮の「鷽(うそ)替え」神事にちなむ。青じそ風味の求肥が若草色のそぼろをまとい、博多人形の「土うそ」付き。毎月25日と三が日、1月7日はそぼろが紅梅色に。元日から土うそが数量限定で「木うそ」に変わる。土うそ付き15個入り1100円、木うそ付き1250円。
■10時~17時/月曜休(祝日、太宰府天満宮の祭礼、1日・25日に重なった場合は翌日休)/太宰府市宰府2-6-16/TEL092-922-4058/通販あり
とんぴんかん
茂木一〇香(もぎいちまるこう)本家/長崎
1884年に創業し、中国伝来の焼き菓子をアレンジした香ばしい「一口(いっこう)香」で知られる。季節限定の七色菓子の「とんぴんかん」は一口香のほか、鶴や亀の形をした口砂香(こうさこ<落雁>)、千代結飴などを詰め合わせ、正月や祝い事の贈り物としても喜ばれている。1袋864円。
■9時~17時/水曜休/長崎市茂木町1805/TEL095-836-1919/通販あり ※2025年1月1日から価格変更の予定
文/荒井浩幸
※料金は店頭購入時の価格です。
※営業時間などは本店のデータを記載しています。
(出典:「旅行読売」2025年1月号)
(Web掲載:2025年1月6日)