たびよみ

旅の魅力を発信する
メディアサイト
menu

【鉄道ひとり旅】ローカル線で房総の駅弁と温泉を満喫(2)小湊鐵道~いすみ鉄道

場所
> 市原市、大多喜町、いすみ市
【鉄道ひとり旅】ローカル線で房総の駅弁と温泉を満喫(2)小湊鐵道~いすみ鉄道

小谷松―大多喜駅間を走るいすみ鉄道。小さな鳥居と社、イチョウの木のあるノスタルジックな里山風景(写真/伊藤岳志)

 

春には菜の花が沿線を彩るいすみ鉄道

【鉄道ひとり旅】ローカル線で房総の駅弁、紅葉、温泉を満喫(1)小湊鐵道―いすみ鉄道から続く

養老渓谷駅に戻り、また小湊鐵道に乗って終点の上総中野駅へ向かう。ここから乗るいすみ鉄道も、電車ではなく気動車だ。黄色のかわいい車両が走るイメージが強いが、来たのはキハ20形という国鉄一般色の車両。車窓には里山が広がり、春には菜の花が沿線を彩る、のんびりとした路線だ。

(※注意:脱線事故の影響で2024年12月現在、いすみ鉄道は全線運休しており、代行バスを運行しています。時刻など詳細はいすみ鉄道のホームページをご確認ください。)

両鉄道の乗り換え駅の上総中野駅。発着するバスもレトロなデザイン

大多喜(おおたき)城を模した大多喜駅で途中下車し、駅前の観光案内所で電動レンタサイクルを借りる。20分ほど漕いで「ポッポの丘」に到着。ここは丘の上に様々な列車がズラリと並ぶ、鉄道車両の保存施設。寝台列車の車両もあり、昔懐かしい気分に浸れる。

「今度来る小田急線の車両で30両になるよ」と社長の村石愛二さんが教えてくれた。

ポッポの丘展示車両
ポッポの丘社長 村石愛二さ

大多喜駅から再びいすみ鉄道に乗り、山の上の大多喜城を眺めつつ大原方面に向かう。国吉駅では、予約しておいた駅弁「たこめし」を受け取った。大原漁港で獲れたマダコといすみ産コシヒカリを使った「たこめし」はもちろん、おかずの「さんが焼き」が気に入っている。

大多喜城が見える橋梁(きょうりょう)を渡るいすみ鉄道(写真/いすみ鉄道)
国吉駅で受け取る「いすみのたこめし」1000円は土・日曜、祝日のみ販売(要予約TEL090-8688-1904)

木の枝葉が車両にぶつかる音を聞いているうちに、終点の大原駅に到着。改札出口に大きく書かれた「ありがとうございました」という文字が印象的だ。

JR大原駅は外房線の特急が止まる。コンビニでビールを買い、先程買った「たこめし」をつまみに、悠々と帰途についた。

文/やすこーん 写真/青谷 慶ほか

ポッポの丘

千葉県内を走っていた車両を中心に、引退した鉄道車両約30両が保存されている施設。一部は実際に中に入って見学できる。当時の車内アナウンスが流れている寝台車両も。カフェでは、地元農場の新鮮な卵を使った「卵かけご飯」が食べられる。
■10時〜16時/火~木曜休(祝日の場合は営業)/500円/いすみ鉄道大多喜駅からレンタサイクル20分、またはタクシー10分/TEL0470-62-6751
※公式サイトはこちら

※注意:脱線事故の影響で2024年12月現在、いすみ鉄道は全線運休しており、代行バスを運行しています。時刻など詳細はいすみ鉄道のホームページをご確認ください。

やすこーん=文

青森県生まれ。2008年の「寝台特急はやぶさ」乗車をきっかけに「乗り鉄漫画家」として活動。駅弁・駅そばのイラストエッセーを描き、テレビやラジオにも出演。著書に『おんな鉄道ひとり旅』(小学館)、『メシ鉄!!!』(集英社)、『やすこーんの鉄道イロハ』(天夢人)など。

※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2024年11月号)
(Web掲載:2024年12月30日)


Related stories

関連記事

Related tours

この記事を見た人はこんなツアーを見ています