【5000円で日帰り満足旅】ベニズワイガニの昼セリと、とれたてのカニ1杯を堪能

「新湊かに小屋」のゆでたてのベニズワイガニ
「天然の生けす」と称される富山湾でとれるベニズワイガニ
「天然の生けす」と称される富山湾でとれるベニズワイガニ。みずみずしく甘みが強いのが魅力で、富山県では、富山産のベニズワイガニを「高志(こし)の紅(あか)ガニ」と名付け、ブランド化を進めている。
ベニズワイガニは、ちょうど旬を迎えている。魚介類は、何と言っても鮮度が大事。現地に出かけて味わいたいと思って調べると、「昼セリ見学& 新湊(しんみなと)かに小屋で味わう高志の紅ガニプラン」というプランを見つけた。新湊漁港で行われている昼セリの見学と、新湊かに小屋で食べるベニズワイガニ1杯がセットになって、3500円とお得だ。
富山市の西隣、射水(いみず)市にある新湊漁港は県内有数の漁獲高を誇り、ベニズワイガニ漁も盛んに行われている。水深800メートルより深い海に生息するベニズワイガニの漁場と漁港が近く、カニを漁港まで運ぶのにあまり時間がかからない。昼セリがあるので、カニはとれたその日のうちに魚屋に並び、飲食店でも提供することができる。



鮮魚店や飲食店などが入る複合施設の「新湊きっときと市場」で受付を済ませたら、セリが行われる建物へ。徒歩5分だ。12時30分から始まる昼セリは、2階の見学通路から見学できる。ベニズワイガニが整然と並べられた様子は、まるで赤いじゅうたんを敷いたよう。セリ人と仲買人の真剣なやり取りの中、次々にセリにかけられていく。昼セリは全国的にも珍しいそうで、早起きしなくても見学できるのがいい。




カニを食べる新湊かに小屋は、セリ市場からすぐ。カニは20分ほどでゆであがった。水揚げされてすぐにゆでたカニは、新鮮そのもの。カニの身はジューシーで、カニのエキスが口の中いっぱいに広がる。カニミソも濃厚な味わいで、温かいゆでたてのカニのなんとおいしいこと。漁港まで来た甲斐(かい)があった。プランには、新湊きっときと市場での買い物や食事に使える500円券が付いているのも、うれしい。



新湊へ行くには「富山ぶりかにバス」が便利。富山駅前と新湊や氷見(ひみ)を結ぶ季節限定の観光路線バスだ。2025年3月31日までの金~月曜と祝日(元日を除く)の運行で、新湊までは1日2便あり、片道40分。新湊きっときと市場から徒歩10分には、帆船・海王丸が停泊する海王丸パークなどもあり、周辺の観光も楽しめる。
「昼セリ見学& 新湊かに小屋で味わう高志の紅ガニプラン」
3500円のプランは11時15分集合と12時20分集合の2コース(2人から受付)。
問い合わせは、新湊かに小屋 TEL:0766-84-8051へ。

旅の予算総額

文/出口由紀 写真/齋藤雄輝ほか
※記載内容は掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2024年12月号)
(Web掲載:2025年2月28日)