【春を味わう旅】富山湾に春の訪れを告げる ホタルイカ&白エビ(2)
水橋食堂 漁夫の「白えびのかき揚げ丼」2000円
透き通る「富山湾の宝石」、富山湾でしか獲れない希少エビ
【春を味わう旅】富山湾に春の訪れを告げる ホタルイカ&白エビ(1)から続く
富山では、もう一つの春の名物、白エビも楽しみ。全国でも、富山湾の岩瀬漁港と新湊(しんみなと)漁港だけで水揚げされる透き通った約6センチの希少なエビは「富山湾の宝石」とも称される。白エビ漁は4月1日に解禁し、6月~7月が最盛期。例年なら年間約520トンとれるが、2024年は190トンと記録的な不漁だった。能登半島地震により、生息地の海底地形や環境が変化した影響が考えられ、今シーズンの回復に期待したい。
2021年に水橋漁港そばに地元漁師が立ち上げた「水橋食堂 漁夫」は、水橋で揚がった新鮮な魚、白エビやホタルイカの料理が食べられると評判の店だ。
ここで味わった白エビのむき身は、トロリとした舌触りが格別。コクのある上品な甘さで、いくらでも食べられる。殻ごと食べられる香ばしいかき揚げも人気。揚げるとエビの甘さがより強く感じられ、玉ネギとの相性も抜群。白エビの味が生きるようサクッと軽く揚げている。



この店もホタルイカの漁場は目と鼻の先だ。料理長の久野木優さんによると、「昆布やカツオ節でとっただし汁でホタルイカを茹(ゆ)でるのが当店のこだわり」とのこと。定番の酢みそ和えも一味違うおいしさだ。
文/出口由紀 写真/宮川 透
水橋食堂 漁夫
営業:11時~15時30 分、17時~22時(火曜は~14時30分の昼営業のみ)/月曜(祝日の場合は翌日)休
交通:あいの風とやま鉄道水橋駅から徒歩22分/北陸道上市スマートICから6キロ
住所:富山市水橋辻ヶ堂40-22
TEL:076-460-3758
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※記載内容は掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2025年4月号)
(Web掲載:2025年3月26日)