貸切列車「ひとめぐり号」で秋の北海道を満喫してきました!【2日目】

駅弁ファンなら一度は食べたい「かなやの かにめし」。ご当地駅弁が味わえるのも「ひとめぐり号」ならではの楽しみだ
北海道のグルメも車内の楽しみ
貸切列車「ひとめぐり号」で秋の北海道を満喫してきました!【1日目】から続く
2日目は倶知安駅から長万部駅を経由して帯広駅までの旅。乗車距離は約400kmだ。
宿から貸切バスで倶知安駅へ向かう途中、神仙沼に立ち寄った。神仙沼はニセコ周辺に点在する沼の中でも最も美しいと言われる沼。駐車場から沼まで原生林に拓かれた小径と木道を歩くこと20分。黄金色の草紅葉に囲まれた神仙沼が現れた。この時はあいにくの雨模様だったが、しっとりとした秋の装いが印象に残った。
倶知安駅から「ひとめぐり号」に乗り長万部駅に着く頃には、程よい散策を楽しんだこともあってお腹がすいてきた。そこでタイミングよく長万部駅名物の駅弁「かなやの かにめし」が提供された。「かなやの かにめし」といえば、駅弁ファン、鉄道ファンあこがれの駅弁の一つ。「ひとめぐり号」の旅は、こうしたご当地駅弁を味わえるのも魅力だ。


車窓に広がる海岸線に歓声!
駅弁でお腹が満たされても、まどろみは禁物。この先、内浦湾に沿って走る室蘭線の車窓には内浦湾が迫るから見逃せない。
海岸線と付かず離れず、時折見える海がもどかしいと思っていた頃、北舟岡駅あたりで一気に車窓が開けた。海が近い!車内に歓声が沸き起こり、みんながカメラを向けている。こんな景色がもっともっと続いてほしいと、心の中でつぶやいた。


視界を遮るものが何もない北海道らしい景色
列車は海岸線と別れを惜しみ、再び内陸へ進路を取る。追分駅を過ぎると視界を遮るものが何もない、広大な牧草地が広がる。北海道らしい景色だ。「競走馬の繁殖、育成で知られる社台ファーム近くを走っています」とのアナウンスが流れると、サラブレッドの姿も見えた。
やがて列車は原生林が続く森林地帯を快走。車内では沿線の特産品がもらえるジャンケン大会やクイズで盛り上がり、凝った体をほぐすためのストレッチ体操もあって至れり尽くせり。やがて夕暮れとともに迫りくる郷愁は、狩勝峠で遠くに新得の街明かりが見えてきた頃にピークに達した。心地良い列車の揺れが眠りを誘い、気付けば2日目の終着、帯広駅。貸切バスで十勝川温泉の宿に向かい、海あり、山ありの1日が幕を閉じた。


