【お得きっぷで鉄旅へ】“18きっぷポスターの聖地”下灘駅へ 四国の撮影地を鈍行列車でたどる(1)青春18きっぷ3日間8030円お得!

青い海と空が眼前に広がる下灘駅。どの季節のどの時間帯も美しく、今や旅人の憧れの地となっている
大阪発◉2泊3日
松山🚃下灘🚃八幡浜🚃高知🚃大歩危 ~予讃線・予土線・土讃線~
印象的な風景とキャッチコピーが多いJR四国
夏・冬・春休みになると駅に貼られる青春18きっぷのポスターには、美しいローカル線や駅の写真が載り、見る者の旅心をくすぐる。なかでもJR四国は印象的な風景とキャッチコピーが多く、18きっぷの鉄道旅にぴったりの絵になるエリア。このコースは、そんな18きっぷポスターに採用された四国の路線や駅をぐるりと巡りながら、観光や地元グルメも楽しむ2泊3日の欲張り旅だ。
旅のスタート、大阪駅で6時25分発の東海道線姫路行き快速列車に乗り、西へ向かう。岡山駅で四国直通の快速「マリンライナー」に乗車し、瀬戸大橋の上から美しい瀬戸内の島々を眺めながら四国に上陸。坂出駅では、予讃線乗り換えのついでに途中下車し、讃岐(さぬき)うどんを味わいたい。駅周辺にいくつか店があるので好みの店を選ぼう。
坂出駅周辺は讃岐うどんの店が多い。セルフ店では1杯190円から味わえる
坂出駅を出発すると、8月の2日間しか営業しない津島ノ宮駅や瀬戸内海を眺めつつ2本の列車を乗り継ぎ、17時20分、昨年高架化されて新駅舎となった松山駅に到着。翌朝出発が早いので駅周辺の宿に泊まる。
2024年9月に高架の新駅舎になった松山駅。長年愛された三角屋根の2代目駅舎は間もなく見納めとなる
ポスターで全国区となった駅
2日目の朝は、この旅のハイライトといえる下灘駅で途中下車する。早朝5時51分、松山駅発の宇和島行き普通列車に乗車。伊予灘沿いの沿岸を走る予讃線、高野川駅を過ぎた辺りから右手車窓に海が広がった。
6時58分に到着した下灘駅は、高台のホームに美しい瀬戸内海が迫り、メルヘンチックなホーム上屋(うわや<雨よけの屋根>)とベンチが、まるで童話の世界のような雰囲気を醸し出している。1998年から3年連続で青春18きっぷのポスターに採用されて知名度が上がり、今やインバウンド客も多く訪れる人気駅となった。昼は観光客で混雑する下灘駅だが、朝早い時間帯はのんびりと伊予灘のローカル駅の風情を味わえる。
無人の下灘駅を写した1999年冬のポスター。キャッチコピーは「思わず降りてしまう、という経験をしたことがありますか。」
2005年夏の18きっぷポスターの撮影地は、予讃線下灘駅にも近い串-喜多灘駅間。キャッチコピーは「あの頃の青を探して。」
続いて予讃線で八幡浜駅へ。八幡浜港にある道の駅みなとオアシス八幡浜みなっとで、地元名物の八幡浜ちゃんぽんをいただこう。3時間ほど滞在時間があるので、施設内の市場や物産店を覗いたり、港が見える緑地公園を歩いたりして過ごした。
文/伊藤岳志
【お得きっぷで鉄旅へ】“18きっぷポスターの聖地”下灘駅へ 四国の撮影地を鈍行列車でたどる(2)青春18きっぷ3日間8030円お得!へ続く(8/11公開)
予讃線八幡浜駅
道の駅みなとオアシス八幡浜みなっと アゴラマルシェ
八幡浜港の道の駅にあり、南予・西宇和の旬の果物・野菜や加工食品を販売する市場のほか、名物の八幡浜ちゃんぽんや海鮮丼を出すフードコート、石窯パン工房などからなる。カフェやクレープ店も併設している。
■9時~16時/水曜休/予讃線八幡浜駅からバス8分、道の駅八幡浜みなっと下車すぐ/愛媛県八幡浜市沖新田1581-23/TEL:0894-35-6565
※記載内容は掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2025年7月号)
(Web掲載:2025年8月10日)