【一度は見たい紅葉百景】温泉カメラマン・杉本圭さんが切り取った 紅葉の露天風呂7選

十勝岳温泉郷の紅葉
杉本 圭( すぎもと・けい)
1975年、福岡県生まれ。温泉カメラマン。福岡の出版社に勤務した後、フリーランスとして独立。温泉ソムリエの資格を持ち、全国の温泉旅館の撮影をメインに活動。
山あいの露天風呂は、周囲の自然に四季の移ろいを感じられます。特に湯船から眺める紅葉は日本らしい絶景。各地の名湯や秘湯を撮影する温泉カメラマンの杉本圭さんに、紅葉に彩られる露天風呂を案内してもらいました。
➊ 小梨の湯 笹屋 ◎長野・白骨温泉
白骨温泉の青湯に温泉成分が白く固まった露天風呂の床、緑から赤に変化していくモミジ、そして青空。美しい紅葉写真の要素が詰まった貸切露天風呂。この空間を独り占めできる贅沢(ぜいたく)な時間。
➋ 湯元 凌雲閣 ◎北海道・十勝岳温泉
日本で最も早く紅葉を楽しめる露天風呂。見頃は10月上旬〜中旬。十勝岳の山頂に雪が積もり、美しさが増す。露天風呂は2段になっており、写真は外側のぬる湯。冷たい秋風と温冷浴を楽しんでほしい。
➌ 砂湯 ◎岡山・湯原温泉
日帰りの混浴露天風呂の砂湯は、無色透明の足元自噴泉。観光客や釣り人がいるので、女性の入浴ハードルは高いが、湯あみ着もOK。マナーを守り、目隠しがない混浴文化を守っていきたい。
➍ 岳の湯地獄谷温泉 裕花 ◎熊本・わいた温泉郷
コイン投入式の貸切風呂が人気の日帰り入浴施設。写真は男女別の露天風呂で、モミジなどの落葉樹が湯船を包み込む。施設の敷地内に温泉蒸気の地獄釜があり、野菜などを蒸すのも良い。
➎ 旅館 新清館 ◎大分・筌の口温泉
山間の静寂に包まれた宿。露天風呂は混浴と女性専用の二つ。クヌギ林に包まれた広い湯船に、黄色い濁り湯が勢いよく注がれる。落葉が進むと木々の間から木漏れ日が差し、湯と光のゆらめきが美しい。
➏ 鶴の湯温泉 ◎秋田・乳頭温泉郷
日本を代表する秘湯、乳頭(にゅうとう)温泉郷鶴の湯。写真は女性専用の露天風呂。紅葉期の日帰り入浴時間は混み合うので、宿泊したい。ススキの穂を揺らす秋風に、おだやかな時間を感じる。
➐ 石塚旅館 ◎岩手・国見温泉
エメラルドグリーンの温泉と色付く山並みが美しい国見温泉の宿。冬に積雪被害があり、今シーズンは日帰り入浴のみ営業。紅葉が終わると冬季休業に入るので、事前に日程を確認しておきたい。
写真/杉本 圭
※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2025年10月号)
(Web掲載:2025年10月4日)