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【はじめてのひとり旅の宿】ひとり泊でも安心 休暇村の宿 休暇村 能登千里浜 <石川・千里浜温泉郷> (1)

場所
  • 国内
  • > 北陸・中部・信越
  • > 石川県
> 羽咋市
【はじめてのひとり旅の宿】ひとり泊でも安心 休暇村の宿 休暇村 能登千里浜 <石川・千里浜温泉郷> (1)

つぼ湯がある庭園風の露天風呂。自然の中でゆったりと湯につかれる

なみなみと湧く湯量豊富な温泉と旬の海の幸を満喫

「休暇村」は全国の国立・国定公園に35か所あり、天然温泉を備える所も多い。誰でも利用でき、ひとり泊のお得プランもある。金沢観光の帰りに温泉でのんびりしようと、羽咋(はくい)市の休暇村能登千里浜に寄った。

最寄り駅の羽咋までは、金沢駅から特急かがり火で約30分。能登半島国定公園に位置し、数分歩くと日本海の海岸に出る。館内は2015年の北陸新幹線金沢駅開業に合わせてリニューアルされ、客室も新しい。

宿の自慢は、1分間に416リットルも湧き出るという源泉かけ流しの湯。自家源泉で、泉質はナトリウム―塩化物泉。しっとり軟らかな湯で、「絹の肌触り」とも形容される。庭園風の露天風呂には、石造りの風呂のほかに温度の異なる三つのつぼ湯があり、ひとりの気楽さで、時間を気にせず長湯を楽しんだ。湯冷めしにくい湯のようで、ずっと体がポカポカしていた。

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休暇村能登千里浜の外観

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石造りの露天風呂は広め。大浴場の外には畳敷きの湯上がり処もあり、くつろげる

4.能登内風呂1483.jpg
女湯(内湯)の壁面は加賀友禅をイメージ

7.和室.jpg
基本タイプの和室。敷き布団は寝具メーカー・西川のエアーを使用

温泉宿では食事も楽しみだが、ひとり旅の場合はややハードルが高く感じてしまう。しかし、この宿では、食事会場は席の間隔にゆとりがあり、適度に仕切られているので、居心地が良かった。席まで運ばれる会席形式なのも、落ち着いて食事したい人にはうれしい。揚げたての天ぷらやご飯もの、デザートなどはミニビュッフェから自由に選べる。

約6品のなぎさ会席は、前菜や刺し身盛り合わせ、焼き物などで旬の魚介類が味わえ、郷土料理もあって、十分満足できる内容。ワンランク上の料理が楽しめる能登の里海会席もおすすめだ。3月21日まで(2025年の場合)は姿ゆでのタグ付き日本海産ズワイガニ1杯などがつくカニ尽くしのプランもよい。4月からは天然能登フグのプランも楽しみだ。朝食ビュッフェには、できたておにぎりや金沢の伝統食材の車麩(くるまぶ)で作った「麩レンチトースト」、能登らしい発酵食品を生かした料理などが並ぶ。

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旬の魚介類が味わえる能登の里海会席。これに、天ぷらやご飯、汁物、数種のデザートがビュッフェ形式で付く

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和洋の料理が並ぶ朝食ビュッフェ

天文台が併設されているのもここを選んだ理由の一つ。毎晩8時から望遠鏡を使った天体観測会が開催されている。土星や木星など時期によって色々な星が見られるという。この日はあいにくの空模様で星のお話し会となり、ぜひ再訪したい。

8.天文台.jpg
本格的な星空観測が楽しめる天文台

24年元日の能登半島地震では、羽咋市内は被害が比較的少なかった。ホテルの建物も損傷がなく、2週間ほどで営業再開したという。車があれば、ここから奥能登も訪れやすい。

休暇村には、入会金・年会費無料の会員制度がある。会員になると、休暇村公式HPや電話での予約の場合、一般価格から1000円引きになり、ポイントもたまってお得だ。

文/出口由紀 写真/宮川 透

【はじめてのひとり旅の宿】ひとり泊でも安心 休暇村の宿 休暇村 能登千里浜 <石川・千里浜温泉郷> (2)へ続く(11/24公開)

9.売店1371.jpg
売店では、土産にもなる輪島塗を販売


休暇村能登千里浜
TEL:0767-22-4121
住所:羽咋市羽咋町オ70
【ひとり泊データ】
条件:繁忙期を除く
客室:トイレ付き8畳和室など(全67室)
食事:夕・朝食=レストラン
<料金(税込)>
素泊まり 平日1万5150円~/休前日1万7350円~
1泊 朝食  平日1万6150円~/休前日1万8350円~
1泊 2食 平日1万6150円~/休前日 1万8350円~
※1泊2食は割引プラン
※2名1室利用は1泊2食1万5150円~
交通:七尾線羽咋駅から送迎バス7分(前日までに要予約)/のと里山海道柳田ICから2キロ

※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2025年3月号)
(Web掲載:2025年11月23日)


Writer

出口由紀 さん

美味しいものには目がないライター。その土地の空気の中で味わう新鮮な特産品や郷土料理は、旅ならではの醍醐味だと思っている。最近感動したのは、生でかじった北海道の白いトウモロコシと夏の日本海の岩ガキ。土地それぞれの言葉を聞くのも好きで、一期一会の出会いと会話を楽しみながら旅をする。

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