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【鉄道ひとり(一人)旅】鉄旅の達人に聞く! 早春の鉄道ひとり旅 西九州新幹線-長崎線-島原鉄道(旅の文筆家/蜂谷あす美)

場所
> 福岡市、武雄市、大村市、諫早市、島原市、熊本市
【鉄道ひとり(一人)旅】鉄旅の達人に聞く! 早春の鉄道ひとり旅 西九州新幹線-長崎線-島原鉄道(旅の文筆家/蜂谷あす美)

特急リレーかもめ号で博多から武雄温泉へ。車窓にはのどかな田園風景が広がる(写真/越 信行)

立ち食いグルメから絶景駅まで、船にも乗れちゃう欲張りコース

早春の鉄道旅には、暖かく穏やかな気候で、いろんな乗り物が楽しめる地をおすすめしたい。そこで向かったのは九州だ。

まずは昼食に博多駅ホームの「博多ホームうどん」でうどんを頬張る。余裕があれば、向かいのホームの「まるうまラーメン」にも突撃しよう。お腹が満たされたところで特急リレーかもめに乗車。西九州新幹線の起点・武雄(たけお)温泉駅では新幹線「かもめ」と対面乗り換えできる。ホームの向かいに新幹線が待機している、なんだか都内の地下鉄で乗り換えているような不思議な感覚だ。

新大村駅で下車し、大村線を北上して絶景駅で名高い千綿(ちわた)駅へ。駅に降り立った瞬間から大村湾が眼前に広がり、日常と隔絶された、ひとり時間を堪能できる。

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大村湾のそばにたたずむ無人の千綿駅

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弧を描く湾に沿って普通列車が千綿駅に到着。前面を縁取るように配されたLEDが特徴

2日目は、長崎線でも海の絶景で知られる区間を満喫しながら諫早(いさはや)へ。乗り換えた島原鉄道の黄色い列車からは菜の花畑があちこちに見える。海に面した絶景駅で知られる大三東(おおみさき)駅を過ぎ、島原駅で下車すると、焼き芋のような匂いが漂う。駅員さんが「芋焼酎の工場が近くにあるんですよ」と教えてくれた。駅近くの島原城や名物の「具雑煮」、「かんざらし」などを味わおう。

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島原の食品メーカーが手掛ける粒ドリンク「金太洋」。柑橘(かんきつ)の甘みが詰まっている

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団子を湧水で冷やし、特製の蜜をかけた島原の郷土おやつ「かんざらし」。つるんとして優しい甘さ

終着駅・島原港からはフェリーに乗船!熊本へ一気にワープする。デッキから航跡を眺めてぼーっとしたり、広々とした船内を歩き回ったり、鉄道とはまた違った、ゆったりと流れる時間を味わえるから、旅程にフェリーを加えることも多い。

熊本からは九州新幹線で戻ってもよし、普通列車で鳥栖(とす)駅まで戻って「中央軒」のかしわうどんを味わうもよし。景色を眺め、名物を食べながら、淡々と大好きな乗り物を乗り継いでどこまでも……。そんな鉄道ひとり旅を続けていきたい。

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島原鉄道と九商フェリーがセットになったお得な「雲仙・有明スローラインきっぷ」

⑥予備フェリーに乗ってるくまモン/IMG_7243.jpg
九商フェリーで乗客を迎える「くまモン」

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コースアドバイス
◉2日目の帰り、熊本駅から15:23発(鹿児島線鳥栖行き)の普通列車に乗れば、鳥栖駅に16:59着となり、名物の「かしわうどん」も味わえる。

文/蜂谷あす美


※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2026年3月号)
(Web掲載:2026年3月26日)


Writer

蜂谷あす美 さん

福井県出身。高校時代の汽車通学時、鉄道の魅力に取りつかれ、鉄道雑誌をこっそり愛読し趣味を育むようになる。慶應義塾大学卒業後、出版社勤務を経て、旅の文筆家。2015年1月にJR全線完乗。鉄道と旅を中心としたエッセイ、紀行文などを数多く執筆。 著書『女性のための安心鉄道旅行術』(イカロス出版)ほか。『鉄道ジャーナル』で「わたしの読書日記」、「福井新聞」で「乗り鉄・蜂谷のいつもリュックに時刻表」など連載多数。最近はラジオやトークイベントでも活躍。

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