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【極上の民宿】能登島の恵みを感じる海辺の宿 民宿 山水荘<石川>(1)

場所
  • 国内
  • > 北陸・中部・信越
  • > 石川県
> 七尾市
【極上の民宿】能登島の恵みを感じる海辺の宿 民宿 山水荘<石川>(1)

夕食は、朝どれの刺し身をのせた舟盛りのほか、ブリカマの塩麹焼き、サザエの壺焼き、能登豚と国産牛のすき焼きなどが出る

能登半島のほぼ中央、七尾湾に浮かぶ能登島。里山里海の恵みに育まれた豊かな暮らしが息づく。震災を経て15軒の民宿が営業を再開し、島ならではの温かなもてなしで迎えてくれる。能登島大橋を渡るにつれ、日常はいつしか島時間へと変わる。

朝どれ魚と自家野菜がたっぷり

暖流と寒流が交わる能登半島周辺は、藻場(もば※)が広がる好漁場である。この海の恵みをもてなしへと変えてくれるのが、能登島の北の端、祖母ヶ浦(ばがうら)港近くに佇(たたず)む「民宿 山水荘」だ。七尾湾に面した宿からは漁船や防波堤灯台が見え、旅情を誘われる。

3代目主人の石田直人さんは「大好きな地元の魅力を伝えたい」と、祖父の代から40年以上続く民宿を2014年に継ぎ、島内の民宿では珍しい全室にトイレ・洗面所を備えるレトロモダンな建物に改装した。24年の能登半島地震で建物の一部が被災したが、クラウドファンディングやボランティアの協力もあり営業を再開。「一時廃業も頭をよぎったけど、たくさんの支援やお客さんから励ましをもらい、思い留まることができた」と石田さんは振り返る。

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内海に美しい曲線を描く能登島大橋。全長1050メートルと石川県内最長の長さを誇る(写真/ピクスタ)

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海辺に立つ「山水荘」。夏の夜、裏の海岸で青く光るウミホタルに出合えることも

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海を望む部屋は3室。耳を澄ませば波音が聞こえる

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板張りの洋間と小上がりの和室からなる12畳の部屋「陀羅の海」。ハンモックにアンティーク家具、畳の縁に北欧風のテキスタイルをあしらうなど個性的な部屋だ

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ゆったりくつろげる12畳の和室「豊かな海」

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坪庭を眺めながら、足を伸ばしてくつろげる大浴場

評判の料理は、漁師もしている石田さんが朝4時に船に乗って鮮魚をとり、金沢の料亭で修業を積んだ経験を生かして自ら調理している。一方で農家も営んでおり、米や野菜も主に自家栽培のものを使っている。

夕食の舟盛りには、その朝釣り上げた尾頭付きの地魚を中心に、アジやブリ、イカ、甘エビなどがこぼれんばかりに盛られている。さらに香ばしく焼き上げたブリカマの塩麹焼き、石田さんのお母さんが山で採ってきた山菜のおひたしなど、素材を生かした小鉢が並ぶ。

自給自足で食材をそろえられるからこそ、「食べきれんくらい満足してほしい」(石田さん)というもてなしが生まれる。舟一杯にあふれる島の恵みが、その心を物語っている。

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「余るほどに出してよろこんでもらうのが能登流スタイル。食べきれんくらい満足してほしい」と主人の石田さん(写真は7人前)

七尾湾の向こう、半島の山々へ静かに落ちていく夕日を眺めながら、食堂で海の幸を味わう。刻一刻と表情を変える夕景も、島ならではの忘れがたいひとときだ。

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食事は食堂のテーブル席で。ここから見る夕日も美しい

文/仲底まゆみ 写真/宮川 透

【極上の民宿】能登島の恵みを感じる海辺の宿 民宿 山水荘<石川>(2)へ続く(9/6設定)

周辺観光👟

のとじま水族館

能登近海の魚など約350種の生き物を飼育する県内唯一の水族館。人気のイルカ・アシカショー、ペンギンの散歩タイムに加え、プロジェクションマッピングと魚の群れが融合した「のと海遊回廊」は、まるで海中散歩のような没入感を楽しめる。
■9時〜16時30分( 冬季は〜16時)/年末休/1890円/七尾市能登島曲町15部40/七尾線和倉温泉駅からバス36分、のとじま臨海公園下車すぐ/TEL:0767-84-1271

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民宿 山水荘
TEL:0767-84-1168
料金:1泊2食1万7500円〜(1人泊は同2万2000円~)
客室:5(カギ付き、全室トイレ付き)
風呂:貸切1、シャワールーム1
備品:浴衣〇 歯ブラシ〇タオル〇 Wi-Fi〇
住所:七尾市能登島祖母ケ浦町1-37
交通:七尾線和倉温泉駅からバス44分、祖母ヶ浦下車徒歩3分/能越道和倉ICから20キロ、またはのと里山空港から45キロ

※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2026年8月号)
(Web掲載:2026年9月5日)


Writer

仲底まゆみ さん

大阪生まれ。古いものと新しいものが混在するまちや、路地裏を歩くのが好き。「こころで聴き、足で書く」をモットーに取材を通して、地域の魅力を引き出すことが目標。共著 『建築技師という生き方 東畑謙三との対話』(創元社)

 

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