ナニコレ!?みやげ 島根県の巻 ふくぎ茶
原材料は楊枝に使うクロモジ
封を切ったら、思わず「エッ」と声を上げてしまった。袋の中は、なんと乾燥剤と小枝だけ。驚くのも無理はない。
日本海に浮かぶ隠岐諸島の中ノ島にある海士町で、お茶のように飲まれてきた飲み物の素がこれ。ふくぎとは地元の言葉で、低木樹のクロモジのこと。高級楊枝の原材料として知られるあの木だ。これを煮出して、茶のように飲むのである。
県外出身者が商品化を発案
海士町では、「島の宝探し」を唯一の任務に、県外出身者を「商品開発研修生」として臨時雇用する制度がある。そんな研修生のアイデアで、山に多く自生し、昔から煮出して飲んできた「ふくぎ」を商品化することに。「NPO法人(現・社会福祉法人)だんだん さくらの家」が生産拠点となり、2007年から発売を開始した。
香りさわやか「島のハーブティー」
施設長の本田美智子さんによると、「地元では、昔から濃く煮出して薬代わりにしてきた」とか。クロモジの葉と合わせて袋詰めにしたティーバッグタイプもあり、これなら手軽に楽しめる。
キャッチフレーズは、「島のハーブティー」。ちょっとスパイシーで、香りはさわやか。「癖になる」「リラックスできる」という感想が多いと聞いたが、初めて飲んだ筆者も異論はない。
【価格】木茶617円(約40グラム)、ティーバッグ669円(15包)
買える場所
海士町の菱浦港直売店「しゃん山」、松江市の島根県物産観光館など。
問い合わせ
社会福祉法人だんだん さくらの家
TEL 08514・2・1502