北陸の伝統工芸(1)【新幹線で春は北陸へ】
北陸の伝統工芸は、豪雪による長い農閑期に副業として始まったと言われる。金箔(きんぱく)や漆の作業・管理に適した高湿度の自然環境に加え、加賀藩による奨励、北前船をはじめとする海運の隆盛なども重なり、発展してきた。職人の技は、今に受け継がれ、人々を魅了する。
越中和紙<富山>
南砺(なんと)市の五箇山(ごかやま)和紙、富山市の八尾(やつお)和紙、朝日町の蛭谷(びるだん)紙の総称。3産地でそれぞれ作られてきた手すき和紙は、地域により紙の特徴や用途に違いがある。
五箇山和紙の里
道の駅たいらに併設。和紙の原料作りから紙すき、加工まで製造工程を紹介するほか、各地から集めた貴重な紙や資料を展示。はがき作り体験もできる。
営業:9時~17時(紙すき体験は10時~15時)/年末年始休/無料
交通:城端(じょうはな)線城端駅からバス30分の下梨で乗り換え、バス9分の入谷口下車すぐ
住所:南砺市東中江215
問い合わせ:TEL0763-66-2223
輪島塗<石川>
輪島市特産の地の粉(珪藻土の一種)を下地に使い、何度も漆を塗り重ねるため、強度がある。沈金(ちんきん)や蒔絵(まきえ)などの技法を使った装飾も美しい。
いしかわ生活工芸ミュージアム
兼六園に隣接し、輪島塗をはじめ、石川県内の伝統的工芸品36業種を展示紹介している。土・日曜を中心に、伝統工芸士や職人らによる製作の実演や体験もある。
営業:9時~16時45分/祝日を除く木曜(4~11月は第3木曜)休、年末年始休/260円
交通:北陸新幹線金沢駅からバス15分、出羽町下車すぐ
住所:金沢市兼六町1-1
問い合わせ:TEL076-262-2020
越前焼<福井>
平安時代末期に始まったとされ、日本六古窯の一つ。素朴で頑丈なつくりで、当時は壺、甕(かめ)、すり鉢などが多く作られた。北前船で北海道や島根にも広まった。
福井県陶芸館
越前焼の歴史や作品について学べるほか、ろくろでの製作体験も。茶苑では、抹茶を楽しめる。水野九右衛門コレクションを展示する越前古窯博物館も併設。
営業:9時~16時30分/祝日を除く月曜休、祝日の翌平日休、年末年始休/300円(越前古窯博物館との共通券は500円)
交通:北陸線武生(たけふ)駅からバス30分、陶芸村口下車すぐ
住所:越前町小曽原120-61
問い合わせ:TEL0778-32-2174
北陸の 伝統工芸(2)【新幹線で春は北陸へ】へ続く(3/21公開予定)
※料金、時間等すべて掲載時のデータです。
(出典:「旅行読売」2024年4月号)
(Web掲載:2024年3月20日)
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