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洞窟や氷穴の地下 地下の涼6選【日本の涼景】

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洞窟や氷穴の地下 地下の涼6選【日本の涼景】

最近、酷暑の夏が続いています。今年の夏は涼しいところへ旅して、思い切り爽やかな気分を味わってみませんか。①高地や高原の山上 ②渓流や湖の水辺 ③洞窟や氷穴の地下④ぬる湯の温泉―の4 つのカテゴリーに分け、涼景を楽しむフレッシュな夏旅を紹介します。

 

青の洞窟[北海道]

北の海がコバルトブルーに光る

小樽市の青の洞窟は、北海道西部のニセコ積丹(しゃこたん)小樽海岸国定公園に位置する。道内にいくつかある青の洞窟の中で最も札幌からのアクセスが良い。近くの塩谷(しおや)海岸からボートやシーカヤックで向かえるほか、小樽運河発着のクルージングも人気がある。船に揺られて入った洞窟内で海面が青く輝くさまは、目にも涼しげ。海水の侵食で形成された半没状態の洞窟、太陽光線が海底に反射する角度など、さまざまな条件が重なって生まれる神秘的な光景だ。

  
  

営業:運営会社により異なる(小樽運河発着のクルーズは所要約1時間20分、6000円程度)
住所:小樽市塩谷
問い合わせ:TEL 0134-33-2510(小樽観光協会

 

入水鍾乳洞[福島]

水量の多い洞内で3種の洞窟探検

入水鍾乳洞(いりみずしょうにゅうどう)は阿武隈(あぶくま)高原中部県立自然公園内にそびえる大滝根山の中腹に入り口がある。早稲(わせ)川の水が結晶質石灰岩を溶かしてできた洞窟で、国の天然記念物。全長約900メートル、洞内の気温は年間を通して14度ほどだ。三つのコースが設定され、Aコースは片道150メートル、所要30分で特別な準備は不要。人気のBコースは片道600メートル、所要1時間。10度以下の水の中を進むので、ライトや着替え、サンダルなどは事前準備かレンタルを。Cコースは片道900メートル、所要1時間30分、要予約。

  
  

営業:8時30分~17時(コースや季節により異なる)/無休
料金:Aコース600円、Bコース1000円、Cコース1組7000円
交通:磐越東線菅谷駅から徒歩30分またはタクシー5分/磐越道小野ICから12キロ
住所:田村市滝根町菅谷大六89-3
問い合わせ:TEL0247-78-3393

 

鳴沢氷穴[山梨]

富士山麓の洞窟を氷柱や氷壁が覆う

鳴沢氷穴(なるさわひょうけつ)は青木ヶ原樹海の東の入り口にある、地下21メートルの竪穴(たてあな)型溶岩洞窟。総延長は150メートルで、環状になっているので内部をぐるりと一周できる。洞窟内の平均気温は3度。階段を下り、溶岩トンネルを抜けて最深部に到達すると、天井から染み出た水滴が氷柱や氷筍(ひょうじゅん)となって連なる神秘的な光景が待っている。864年、富士山の北西山麓での噴火によって形成された洞窟の一つで、西方約800メートルにある富岳風穴(ふがつふうけつ)とともに、国の天然記念物に指定されている。

  
  

営業:9時~17時(季節により異なる)/無休
料金:350円
交通: 富士急行線河口湖駅からバス30分、氷穴下車徒歩7分/中央道河口湖ICから12キロ
住所:鳴沢村8533
問い合わせ:0555-85-2301

 

河内の風穴[滋賀]

洞窟の大空間と近くの清流で涼む

河内(かわち)の風穴は近江(おうみ)カルストの一角を成す霊仙(りょうぜん)山の南西麓にある石灰岩の洞窟。入り口の高さはわずか1メートルで、夏は冷気が漂ってくる。洞内に足を踏み入れると、「大広間」と呼ばれる広さ1190平方メートルの空間が広がっている。洞内は3層構造で小洞が複雑につながり、総延長は10キロに及ぶ。洞内の気温は通年で約12度。1922年に観光洞が公開され、入り口から200メートルまでの1階と2階を見学できる。琵琶湖に注ぐ芹(せり)川の源流部にあり、清流に癒やしを求めて訪れる人も多い。

  
   

営業:9時~17時(冬季は~16時)/大雨・積雪時は休業
料金:500円
交通:東海道線・近江鉄道本線彦根駅からタクシー30分/名神高速彦根ICから11キロ
住所:多賀町河内宮前
問い合わせ:TEL0749-48-0552(河内風穴観光協会)

 

秋芳洞[山口]

日本最大のカルスト台地の地下を探検

秋芳洞(あきよしどう)は日本三大鍾乳洞の一つで、山口県中央部に広がる秋吉台国定公園の地下100メートルにある。案内所から爽やかな杉木立を抜け、清流に架かる橋を渡ると正面入り口。洞内は四季を通じて17度で一定している。総延長は10キロを超え、そのうち約1キロが観光コース。石灰華段丘(せっかいかだんきゅう)の「百枚皿」、高さ約15メートルの「黄金(こがね)柱」など、変化に富んだ自然の造形が見られ、国の特別天然記念物に指定されている。認定ジオガイドが案内する「秋芳洞ジオツアー」も実施。

  
  

営業:8時30分~17時30分(12月~2月は~16時30分)/無休
料金:1300円
交通:山陽新幹線新山口駅からバス40分、秋芳洞下車徒歩8分/小郡萩道路秋吉台ICから12キロ
住所:美祢市秋芳町秋吉3449 - 1
問い合わせ:TEL0837-62-0115(美祢市観光協会

 

稲積水中鍾乳洞[大分]

名水百選・白山川の水を湛える鍾乳洞

稲積(いなづみ)水中鍾乳洞はおよそ8万5000年前の阿蘇山噴火によって水没したとされる鍾乳洞で、観光開発されたのは50年ほど前のこと。全長約1キロ、日本最長の水中鍾乳洞で、洞内の温度は通年16度。入り口の先に分岐点があり、それぞれ約200メートルの新生洞と水中洞を通路に沿って探索しながら、多彩な鍾乳石が見られる。シュノーケリングやスキューバダイビングのほか、水中鍾乳洞を水風呂として活用するテントサウナも人気。敷地内には食事処やキャンプ場もある。

  
  

営業:9時~17時/無休
料金:1500円
交通:豊肥線三重町駅からタクシー20分/東九州道臼杵ICから42キロ
住所:豊後大野市三重町中津留300
問い合わせ:TEL0974-26-2468


※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:「旅行読売」2024年8月号)
(Web掲載:2024年9月24日)


Writer

たびよみ編集部 さん

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