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【私の初めてのひとり旅】宇賀 なつみさん ロサンゼルス、シドニー(1)

場所
> ロサンゼルス、シドニー
【私の初めてのひとり旅】宇賀 なつみさん ロサンゼルス、シドニー(1)

うが· なつみ[フリーアナウンサー]
1986年東京都生まれ。大学卒業後、テレビ朝日入社。「報道ステーション」の気象キャスターやスポーツキャスターを経て、情報· バラエティー番組を幅広く担当。2019年に同局を退社してフリーランスとなり、現在はテレビ、ラジオなどで活躍中。雑誌やネットメディアにコラムを連載し、23年には初エッセー『じゆうがたび』(幻冬舎)を出版。

 

飛び込んでしまえばなんとかなる「ライフ・イズ・ビューティフル!!」

生まれて初めてのひとり旅は、大学3年生になる前の春休み、アメリカのロサンゼルス(LA)でした。私にとっては未曾有(みぞう)の大冒険でしたが、就職活動が始まるというタイミングで、これまで経験したことのない何かに挑戦しなければいけないような気がしていました。

ハワイやグアムへは家族で行ったことがあり、ひとりでの海外旅行はアメリカ本土と決めていました。海が好きで寒い所が苦手だったので、ニューヨークよりはLAという理由でした。

決心してからの行動は早かったです。1か月間の短期ホームステイを見つけ、アルバイトで貯めたお金と両親からの借金で費用を賄い、大きめの格安トランクを買って、あっという間に旅立ちました。

ホームステイ先はひとり暮らしの年配の女性宅で、朝食と夕食が付いていました。お金はなかったけれど時間だけはあったので、4週間乗り放題のバスチケットを50ドルでゲット。それを使ってビバリーヒルズ、サンタモニカ、ハリウッドなどの観光地や、スーパー、大学、おしゃれな雑貨店などをスニーカーが擦り切れるまで訪ね歩きました。

LAのビーチ沿いの道をサイクリング

地元の人々と目が合うとニコッと笑ってくれたり、道ですれ違った時に「Have a nice day!(ハヴ ア ナイス デイ)」と声を掛けてくれたり、みんなフレンドリーなのがすごく新鮮で驚きでした。体の大きい外国人に対する怖さや治安の問題、自分の英語が通じなかったらという不安など、ネガティブな感情も初めはありましたが、それが日一日となくなっていき、毎日がワクワクするような旅でした。

LAの美術館「ゲッティ· センター」からの眺望

日本を飛び出して、たったひと月でも海外を経験し、世界のことを少しと自分のことをたくさん知ることができた。ひとりだけれどひとりじゃない。大袈裟(げさ)ではなく、どこにいても生きていけるんだなと、自信がついたと思います。

話・写真/宇賀なつみ
聞き手/山脇幸二

【私の初めてのひとり旅】宇賀 なつみさん ロサンゼルス、シドニー(2)へ続く(11/13公開)


(出典:「旅行読売」2024年9月号)
(Web掲載:2024年11月12日)


Writer

山脇幸二 さん

2022年6月に編集部に着任し、8月から編集長。読売新聞の記者時代は27年にわたって運動部でスポーツ取材に明け暮れた。一時は月の半分近くが出張という生活で、旅行しながら仕事しているような状態だった。今やその旅行が仕事になろうとは…。趣味はロック鑑賞で、ライブやフェスに通うことで身も心も若さを保とうと悪あがきする。矢沢永吉さんを尊敬し、ともに歳を重ねていける幸せをかみしめる日々。

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