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【紅葉の秘湯】雲海から現れる紅葉の山々 新潟・まつだい芝峠温泉 雲海

場所
  • 国内
  • > 北陸・中部・信越
  • > 新潟県
> 十日町市
【紅葉の秘湯】雲海から現れる紅葉の山々 新潟・まつだい芝峠温泉 雲海

幾重にも連なる山並みと色付いた木々が幻想的な雲海に包まれる早朝の湯あみは、このためだけに旅する価値がある

 

ロビーに踏み入ればそこは天上の世界

棚田群とブナの森に囲まれた高台に立つ。ロビーに踏み入ればそこは天上の世界。窓越しに見える越後三山や苗場山、巻機山(まきはたやま)が錦繍(きんしゅう)に染まり、息をのむ光景が広がる。

この土地は川を伝って流れ込む冷気が山々の谷間にたまりやすく、寒暖の差が大きい秋は特に、雲海を見られる日が多くなる。夜のうちに現れた雲海が朝日とともに徐々に薄れ、やがて紅葉が姿を見せる瞬間に立ち合えるのは、宿泊客の特権だ。棚田館や山岳館の客室から、あるいは大浴場の露天風呂から、雲海が繰り広げる紅葉ショーを眺めたい。

棚田が有名な蓬平(よもぎひら)地区に立つ宿。周辺ではアートの祭典「大地の芸術祭」が開催された

大浴場の内湯は無色透明、露天風呂はやや黄みがかった別の源泉を注いでおり、つるりとした感触が湯上がりの肌に心地よく残る。

夕食はにいがた和牛やノドグロ、妻有(つまり)ポークなどプランによってさまざまな地元の味を盛り込んでいる。魚沼産の中でも評価の高い樺野沢(かばのさわ)地区の炊きたてご飯に米処の誇りを感じる。

日本海と山の幸を織り交ぜたスタンダードプランの夕食の一例
10畳和室やツインルームのある里山館の客室

宿から徒歩10 分ほどの距離にブナ林に整備された薬師遊歩道が、車で25分の場所には樹齢約100年のブナが茂る「美人林」があり、紅葉浴に事欠かない。

文/春日明子

ブナの立ち姿の美しさからその名が付いた美人林(写真/十日町市観光協会)

まつだい芝峠温泉 雲海

🍁紅葉の見頃:10月中旬~下旬
TEL:025-597-3939
住所:十日町市蓬平11-1
客室:全23室
温泉:ナトリウム―塩化物泉

1泊2食料金(1人分)
2人1室利用 平日1万2950円~・休前日1万4450円~
1人1室利用(繁忙期を除く) 平日1万7950円~・休前日1万9450円~
日帰り入浴:10時〜20時/水曜休/800円

交通:北越急行ほくほく線まつだい駅から送迎7分(要予約)/関越道六日町ICから34キロ

※料金などは掲載時のデータです。

(出典:「旅行読売」2024年10月号)
(Web掲載:2024年11月28日)


Writer

春日明子 さん

1979年生まれ、神奈川県出身。会社員時代に釣りに目覚め、いつの間にか釣り新聞の編集者となる。編集プロダクションにて旅行雑誌やコーヒー専門誌、機内誌を中心に編集・執筆活動を続けたのち、鮭釣りに訪れた北海道で人生の伴侶を釣り上げ、2016年に別海町へ移住。酪農地帯の真ん中で原稿を書く。

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