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【5000円で日帰り満足旅】万博で大阪行くなら!「大阪楽遊パス」でお得にキタの新名所と水都を満喫(2)

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> 大阪市
【5000円で日帰り満足旅】万博で大阪行くなら!「大阪楽遊パス」でお得にキタの新名所と水都を満喫(2)

川越しに立ち並ぶオフィス街のビルを眺めながら、中之島公園の「ばらぞの橋」を渡る

 

中之島と大阪城へ歴史探訪&クルーズも

【5000円で日帰り満足旅】万博で大阪行くなら!「大阪楽遊パス」でお得にキタの新名所と水都を満喫(1)から続く

大阪駅に戻り、梅田の地下街と御堂筋を通って徒歩20分ほどで中之島(なかのしま)へ。堂島川と土佐堀(とさぼり)川に挟まれた東西約3キロの中洲(なかす)で、江戸時代は諸藩の蔵屋敷が並び、大阪が「天下の台所」と呼ばれる由縁になったそう。明治以降も商業の中心になるほか、文化施設や公園が集まっている。

ここでは24年4月に約2年間の増築工事を終えリニューアルオープンした大阪市立東洋陶磁美術館へ。国宝・油滴天目茶碗(ゆてきてんもくちゃわん)を見たかったのだ。南宋時代に中国南部の建窯(けんよう)で焼かれ、鎌倉時代以降に日本へもたらされた茶碗で、釉薬(ゆうやく)の中の鉄分が油の滴のように浮かび上がるさまは、まるで宇宙空間のよう。25年3月30日まで、コレクション展で見られる。

中之島公園の緑に溶け込むように立つ洗練された美術館(写真/岡本公二)
国宝の油滴天目茶碗

中之島公園東端の天神橋を渡ると八軒家浜(はちけんやはま)がある。熊野詣(くまのもうで)の陸の拠点として、江戸時代には京都と大阪を結ぶ三十石(さんじゅっこく)船の発着場として栄えたという川沿いを歩いた。

十返舎一九の『東海道中膝栗毛』にも登場する八軒家浜をのんびり散策

大阪城公園では、「豊臣期大坂図屏風(びょうぶ)」に描かれ、秀吉が乗ったと伝わる鳳凰丸(ほうおうまる)を再現した「御座船(ござぶね)」に乗船。1500円の乗船料も楽遊パスで無料になる。内濠(うちぼり)から石垣の高さや石の大きさを間近で見て、大阪城の堅固さを改めて実感した。

大名などへの接待や夕涼みなどの遊興に使用されていたという御座船。再現された船にも金箔が多用されている

旅の締めくくりは、さらに水都大阪を感じるべく大阪城公園の大阪城港からアクアライナーでクルーズ。こちらも周遊コース2000円が楽遊パスで無料になる。歩いてきた中之島や八軒家浜に加えて、造幣局もある大川も巡る、24年10月からの新ルート55分間の水上散歩を満喫した。

中之島公園に立つ国の重要文化財、大阪市中央公会堂。水上から見ると風情が一層際立つ
天井がガラス張りになっていて、高いビルや橋の下の景観も楽しめる
水面と同じくらいの高さから、大阪の街を眺められるのが魅力。サギなどの水鳥も見られる

今回は5000円の旅なので地下鉄には乗らず、普段は見過ごしがちな景色や歴史も楽しみながら、万博開催に向けて大きく変貌する大阪を歩いた。万博まであと半年。楽遊パスでは万博会場を望む「さきしまコスモタワー展望台」も無料になる。万博開催時にも大いに役立ちそうだ。

大阪市立東洋陶磁美術館

景色との調和も美しい展示室

「安宅(あたか)コレクション」の中国・韓国陶磁を中心に、国宝2点と重要文化財13点を収蔵。東洋陶磁のコレクションとして世界屈指の質と量を誇る。25年3月30日まで開かれる特別展では、海外初公開を含む上海博物館所蔵の中国陶磁の名品を鑑賞できる。
■9時30分~16時30分/月曜(祝日の場合は翌日)休、年末年始、展示替え期間休/1800円(〜25年3月30日)/京阪中之島線なにわ橋駅からすぐ/TEL:06-6223-0055
※大阪市立東洋陶磁美術館ホームページはこちら

 

今回使った“お得なパス”

大阪楽遊パス

【利用条件】1日券2400円、2日券3000円。25か所以上の観光施設やクルーズ船などをそれぞれ1回無料で利用できる。地下鉄・シティバスとのセット(3200円~)もある。購入は大阪楽遊パス公式サイトで。TEL:06-6282-5900(大阪観光局


文/児島奈美 写真/宮川 透

※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2024年12月号)
(Web掲載:2025年2月24日)


Writer

児島奈美 さん

神戸生まれ。学生時代にバイクで北海道、九州、信州を巡って旅に目覚め、約40か国渡航。1か月のキャンプ旅でも太って帰ってくる食いしん坊で、現在は、旅・グルメ・人物インタビューを中心に、ガイドブックや雑誌、Webなどの制作に携わる。「旅行読売」ではルポがメイン。鉄子や歴女の道も着々と歩む。

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