小泉八雲と妻・セツが出会い、暮らした「ご縁の国島根へ」2日目/出雲市
出雲大社二の鳥居
9月に放送が始まったNHK連続テレビ小説「ばけばけ」は、作家・小泉八雲とその妻・セツがモデル。二人が出会った松江、八雲が憧れた出雲を訪ね、島根の魅力を再発見しよう。
東京からもラクラク!島根へGO!
✈飛行機✈
【羽田空港からの所要時間】
◎出雲縁結び空港 …1時間25分
◎萩・石見空港 …1時間30分
◎米子鬼太郎空港 …1時間20分
🚞鉄道🚞
【松江駅までの所要時間】
東京駅から東海道・山陽新幹線-伯備線
幹線-伯備線-山陰線経由で約3時間30分
【浜田駅までの所要時間】
東京駅から東海道・山陽新幹線-山口線経由で約7時間/新大
阪駅から東海道・山陽新幹線-山口線経由で約4時間45分
八雲が憧れた聖地を訪ねて
小泉八雲と妻・セツが出会い、暮らした「ご縁の国島根へ」1日目/松江市から続く
松江市周辺の温泉宿に泊まり、翌日は出雲市へ向かおう。『古事記』の世界に魅了された八雲が「日本の中でも一番神聖な地」と捉え、最も訪れたかった場所が出雲大社だ。2度目の訪問ではセツも同行。その後二人はよく一緒に山陰地方を旅し、旅先でも日本語が苦手な八雲をセツが助けた。
松の大樹が並ぶ参道、荘厳な拝殿、本殿、神楽殿、途切れることのない柏手、祈祷(きとう)の太鼓や笛の音、境内を包む森・・・。出雲大社特有の神聖な空気や建築物、音、風に加え、特別に本殿への昇殿参拝を許された八雲は、宝物や祭祀、宮司や神官らの所作までを間近に見て、「杵築(きつき<出雲>)大社を見ることは神道の中心地を見ることであり、脈々と続いている古代信仰を肌身で感じることである」と感動ぶりを体験記に残している。
出雲大社から西へ1.5キロほど行くと稲佐の浜。弧を描いた砂浜は美しく、海が好きな八雲は海水浴に興じた。ここもまた『古事記』に登場し、出雲の神・オオクニヌシノカミが高天原(たかまがはら)の神々に国を譲る過程を描いた国譲り神話の舞台だ。
八雲と歩く松江、出雲の旅は、神々の国・島根を再認識する旅でもある。出雲大社から北へバスで25分ほどの日御碕(ひのみさき)で足を延ばせば、さらに実感が増すことだろう。
出雲大社
縁結びの神と慕われるオオクニヌシノカミを祀る。八雲は計3回参拝。親交があった西田千太郎の紹介により、外国人として初めて本殿への昇殿を許された。
■6時~19時/無休/無料/出雲市大社町杵築東195/TEL:0853-53-3100

荒木屋
出雲大社から徒歩5分ほど。創業240年以上を誇る出雲そばの店。出雲産を中心に厳選したそばを石臼でひき、敷地内に湧く井戸水で香り高くコシのあるそばに仕上げている。ウルメイワシを使っただしも風味豊かだ。割り子そば2枚、ぜんざい、おみくじがセットになった縁結びセット1130円が人気。
■11時~16時(そばがなくなり次第閉店)/水曜(祝日の場合は翌日)休/出雲市大社町杵築東409-2/TEL:0853-53-2352

稲佐の浜
国譲り神話や国引き神話の舞台。沖御前神社の鳥居が目を引く弁天島が、美しい砂浜の景色にアクセ
ントを加えている。

足を延ばして・・・八雲・セツゆかりの隠岐へ
八雲とセツは1892年に旅の途中で隠岐にも滞在。中でも海士(あま)町の菱浦湾周辺の景色を気に入り、穏やかな水面の景色を鏡浦と名付けた。隠岐へは松江市・七類(しちるい)港からフェリーで菱浦港まで4時間10分。
◎美肌県・しまねで泊まる&味わう

60か所以上の温泉地がある島根県。「美肌の湯」と呼ばれる温泉も多く、とろりとした湯で肌もしっとり。海の幸、山の幸も待っている。
和の情緒が漂う名湯の宿
出雲神々縁結びの宿 紺家◉玉造温泉
「出雲らしい素朴な宿」がコンセプト。風流な露天風呂に源泉が流れ落ち、湯音を聞きながらのんびりできる。客室は庭園に面した部屋や玉造川を眺める部屋などさまざま。夕食は神前に供えたと伝わる「出雲本膳」。宍道湖、日本海、中国山地の旬の食材が並ぶ。
■1泊2食1万5550円~/松江市玉湯町玉造1246/TEL:0852-62-0311

「一度浴びれば容姿がたちまち美しくなり」と伝わる玉造温泉が注がれる

吟味した素材をふんだんに使った「出雲本膳」
島根の名物にこだわる料理旅館
旅館ますや ◉温泉津温泉
明治末期に創業し、温泉津温泉で最古の歴史を誇る。木造3階の建物はレトロな雰囲気。「ここでしか食べられない料理」をテーマに、さんべサーモン、銀山赤どり、大あなごなど地元の厳選食材にこだわったメニューを提供。風呂は趣の異なる内湯が三つあり、いずれもとろりとした源泉をかけ流し。
■1泊2食1万9950円~/大田市温泉津町温泉津口32/TEL:0855-65-2515

流れ出る溶岩のように温泉成分が付着した湯船

品数豊富な夕食。スタッフが調理法などをていねいに教えてくれる
泊食分離で温泉街散策を楽しもう
ありふく よしだや ◉有福温泉
温泉街を周遊してもらおうと、泊食分離を取り入れている。夕食は、地元の野菜や魚介類を使ったイタリア料理を提供する「有福ビアンコ」のフルコースがおすすめ。館内ラウンジでも山陰地方の地酒やワイン、つまみが味わえる(要予約)。風呂は自家源泉かけ流し。
■1泊素泊まり1万6650円~、1泊朝食1万9400円~、1泊2食2万4460円~(釜飯御膳)、同2万6000円~(有福ビアンコでのフルコース)/江津市有福温泉町708/TEL:0855-56-2222

こぢんまりとした浴室。温泉街では外湯巡りも楽しめる

宿のすぐそばにある有福ビアンコのフルコース
お得に! 温泉&美食を堪能!
冬旅しまね 宿泊キャンペーン
2025年12月8日~2026年3月25日
豊富な温泉と、松葉ガニ、しまね和牛、ノドグロなどの料理が楽しめる冬の島根。同キャンペーンでは、宿泊予約サイト「楽天トラベル」、「じゃらん」から対象となる宿泊プランを予約すると、2人以上の利用が条件で、3万2000円以上の利用につき5000円のクーポンが、1万6000円以上の利用につき2000円のクーポンが利用可能。詳しくは「しまね観光ナビ」。👉こちら
協力:島根県観光振興課
※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出典:「旅行読売」2026年1月号)
(Web掲載:2025年12月◀▶日)
◆松江市、出雲市、島根県など中国旅行・ツアーは👉こちら



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