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【新・日本の絶景】スリル満点の岩尾根と大展望が待つ 生瀬富士

場所
> 大子町
【新・日本の絶景】スリル満点の岩尾根と大展望が待つ 生瀬富士

茨城のジャンダルムからは日光の山々などが望める

〝茨城のジャンダルム〟生瀬富士

茨城北部の生瀬富士は全国にあまたある〝ふるさと富士〟の一つ。標高406メートルの低山ながら絶景とスリリングな岩尾根歩きが楽しめ、初・中級登山者に人気が高い。

水戸駅から1時間20分ほどの水郡線袋田駅が最寄り駅。袋田の滝方面へ30分ほど歩き、町営袋田第1駐車場のはす向かいにある小道を入ると登山口に出る。

5.生瀬富士.jpg
麓から生瀬富士を見上げる。中央に見えるのが頂上だ

しばらくは緩やかな上りだが、つづら折りが始まると勾配がきつくなる。ロープを使った急登(きゅうとう)が続き、最後に岩場を登りきると頂上に到着だ。生瀬富士の醍醐(だいご)味はここから。北側の大岩を回り込むと岩尾根が待っている。ひときわ目を引くドーム型の岩は、スイス・アルプス山脈のアイガーにあるジャンダルム(フランス語で憲兵の意味)に似ていることから〝茨城のジャンダルム〟と呼ばれる。岩尾根を慎重に歩き、ジャンダルムに登ると360度のパノラマが広がる。

4.尾根道.jpg
岩尾根はそこそこの幅はあるが、雨上がりは滑りやすいので注意しよう

2.生瀬富士山頂.jpg
生瀬富士の頂上。麓から1時間ほどの上りになる

頂上に戻り、垂直に近い岩場を下りる。立神山(たつがみやま)を経て、滝のぞき(滝上展望台)から袋田の滝を俯瞰(ふかん)したら、来た道をC-15の案内板が立つ分岐まで戻り、滝本(袋田温泉街)へ下山しよう。

3,滝のぞき.jpg
滝上展望台からは袋田の滝を見下ろせる

文・写真/内田 晃


生瀬富士
ベストシーズン:通年
営業:登山自由
交通:水郡線袋田駅から徒歩30分/常磐道那珂ICから43キロ(町営袋田第1駐車場)
TEL:029-301-2715(茨城県政策企画部県北振興局)

※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2026年1月号)
(Web掲載:2025年12月8日)


Writer

内田晃 さん

東京都足立区出身。自転車での日本一周を機に旅行記者を志す。四国八十八ヵ所などの巡礼道、街道、路地など、歩き取材を得意とする。著書に『40代からの街道歩き《日光街道編》』『40代からの街道歩き《鎌倉街道編》』(ともに創英社/三省堂書店)がある。日本旅行記者クラブ会員

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