豊かな自然はやさしさの 原点!やなせたかしの故郷、物部川流域を歩く<前編>
ミュージアムの階段では笑顔のやなせうさぎが出迎える ©やなせたかし ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV
アンパンマンの作者であり、NHKの連続テレビ小説『あんぱん』のモデルとしても知られる、やなせたかしさんが生まれ育った故郷が、高知県の物部川流域だ。見どころも自然も豊かなこの一帯を、心穏やかに旅してみたい。
地図上で糸巻きのシルエットのように見える四国の形。そのくびれた部分の南側、太平洋に面した高知県が今回の旅の舞台だ。
空の玄関口・高知龍馬空港の脇で土佐湾へと注ぐ物部川(ものべがわ)は、はるか北東の白髪山(しらがやま)から流れ出る美しい清流で昔から人々に親しまれている。流域はアンパンマンの作者として名高い、やなせたかしさんが生まれ育った故郷。ゆかりの名所があり、子どもから大人まで、あらゆる世代がその世界観と自然に触れようと訪れる。
ハイライトは香美(かみ)市立やなせたかし記念館。漫画家、絵本作家、詩人、編集者、デザイナーなど多くの仕事で活躍したやなせさんの足跡が、ひとところにぎゅっと詰まっている。緑の森を背にした「アンパンマンミュージアム」に一歩入ると、エントランスには三角形の大きな階段があり、大空間のいたるところでアンパンマンやその仲間たちが出迎える。作者当人を模した〝やなせうさぎ〞の立像もあるなど仕掛けがいっぱい。
順路は自由、難しい絵はひとつもないというミュージアム。見どころは枚挙にいとまがないものの、学芸員の大竹眞美永(まみえ)さんに聞くと、「季節ごとに展示が変わるたくさんのタブロー(絵画作品)は、やなせ先生がこのミュージアムのために描いた貴重なものです」とのこと。

ここでしか見られないタブロー(絵画作品) ©やなせたかし ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV

階段の壁面に描かれたアンパンマンと仲間たち ©やなせたかし ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV

「詩とメルヘン絵本館」に並ぶ「詩とメルヘン」の表紙
隣の「詩とメルヘン絵本館」では、やなせさんの絵本作家や詩人としての一面にも触れられる。数多(あまた)の作品、数多の作風。そのどこかに必ず、見る人の琴線に触れる表現がある。
記念館の近くには、やなせ夫妻のお墓があるやなせたかし朴ノ木(ほおのき)公園が、また、南国市にはやなせたかしロードや、やなせライオン公園がある。お馴染みのキャラクターの石像が随所に顔をのぞかせ感慨深い。

やなせたかし朴ノ木(ほおのき)公園はかつての柳瀬家の跡地で、やなせさんと夫人の墓がある ©やなせたかし ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV

南国市後免町の「やなせたかしロード」。キャラクターの石像が各所に ©やなせたかし ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV

地域の人々に愛される「やなせライオン公園」 ©やなせたかし ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV
土佐山田駅前にある香美市いんふぉめーしょんでは、「香美市キャラのスタンプを押して完成させる来訪記念証が人気です。やなせさんのふるさと、香美市に来た記念になります」と香美市観光協会の小関みどりさん。小関さんは当地に移住したという、やなせワールドの大ファンだ。

土讃線土佐山田駅前の香美市いんふぉめーしょん ©やなせたかし ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV

自分好みのキャラクターにきっと会えます!来訪記念証に押印する香美市観光協会の小関みどりさん ©やなせたかし ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV
香美市立やなせたかし記念館
やなせたかしさんの多彩な創作世界が体感できる文化施設で、アンパンマンミュージアム、詩とメルヘン絵本館、別館からなる。夢や喜び、愛、涙、やさしさが詰まったやなせワールドを目指し、全国からファンが訪れる。
■9時30分~17時/火曜休(祝日の場合は翌日休)/共通券1200円/TEL:0887-59-2300 ※入館は日時指定の予約制

物部川の河岸段丘上に立つアンパンマンミュージアム ©やなせたかし ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV
豊かな自然はやさしさの 原点!やなせたかしの故郷、物部川流域を歩く<後編>へ続く
〔観光の問い合わせ〕
香美市観光協会/TEL:0887-52-8560
南国市観光協会/TEL:088-855-3985
香南市観光協会/TEL:0887-56-5200
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協力:どっぷり高知旅キャンペーン推進委員会
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※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2026年5月号)
(Web掲載:2026年3月30日)


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