絶景、食、歴史〝懐かしい〟がここにある 南会津町気ままさんぽ(1)
前沢曲家集落/家の中で牛や馬と暮らすためにできた曲家の集落。国重要伝統的建造物群保存地区
豊かな自然に恵まれ、気候や風土が生んだ絶品の食に出合える南会津町。東京・浅草から直通の特急列車が運行し、首都圏からのアクセスも良好だ。
懐かしい日本の原風景が広がる南会津町
福島県南西部に位置する南会津町。尾瀬国立公園の田代山をはじめ雄大な山々に囲まれ、町全体の9割以上が森林で占められる。さらに大湿原、ブナの原生林が残る自然の宝庫だ。夜は宝石をちりばめたような星空が広がる。
季節を彩る花々も美しい。国の天然記念物・駒止(こまど)湿原は、春から夏にかけて、ワタスゲやニッコウキスゲなど多彩な高山植物が一帯を覆う。高清水自然公園の約100万本のヒメサユリの群生は圧巻だ。
茅葺き民家「曲家(まがりや)」が並ぶ前沢曲家集落を訪ねれば、懐かしい日本の原風景が広がり、郷愁にひたることできる。
南会津町・歴史探訪
800年以上の歴史を持つ 会津田島祇園祭
「会津田島祇園祭」は、毎年7月22~24日の3日間に行われる田出宇賀神社と熊野神社の祭礼で、800年以上の歴史があり、日本三大祇園祭の一つに数えられる。
4台の屋台が夕方から練りはじめ、舞台で子供歌舞伎を披露する。祭りのハイライトは、花嫁衣裳の女性たちなどがお神酒(どぶろく)、赤飯、サバなどの供え物を運ぶ「七行器(ななほかい)行列」だ。別名「花嫁行列」と呼ばれる。「行器」とは神社へ奉納する供物を入れた容器のことで、行列参加者が交代しながら持ち歩く。
「会津田島祇園会館」では、等身大の人形で演出した「七行器行列」や屋台(復元)、祭の神事を運営する「お党屋制度」の風習の様子が展示され、祭の華やかな雰囲気を間近に感じることができる。
東京・浅草から特急列車で約3時間!会津田島駅で「鉄印」をゲット!
【南会津町へのアクセス】
■列車/浅草から東武鉄道直通特急列車「リバティ会津」で約3時間、会津鉄道会津田島駅下車(1日4往復)
■車/東北道西那須野塩原ICから国道400・121号経由約53キロ、または白河ICから国道289・121号経由約48キロ(会津田島駅まで)
■観光の問い合わせ/南会津町観光物産協会TEL:0241-62-3000またはホームページへ
※料金等すべて掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2024年4月号)
(Web掲載:2024年3月14日)