あわら温泉、清風荘の北陸最大級といわれる庭園露天風呂。日帰り（時間限定）でも入れる

芦原温泉駅は、延伸する北陸新幹線の福井県の玄関口にあたる駅。2023年には駅に併設して商業施設アフレアがオープンした。1階には観光案内所はもちろん、地元食材を使った飲食店や土産店も出店し、多くの人でにぎわっていた。

あわら温泉は、芦原温泉駅からバスで15分ほど。えちぜん鉄道あわら湯のまち駅前のロータリーの向こうに温泉街が広がり、宿が点在する。開湯は1883年、水田に灌漑（かんがい）用の井戸を掘ったところ、湯が出たのが始まりだという。

うれしいのは、宿泊者限定のクーポンやサービスが充実していることだ。「あわら温泉満喫チケット」（福井うまいものちょっと体験付き）は時間限定で提携の11の宿の湯巡りができて1500円。「あわらまち歩きスイーツクーポン」は、スイーツ2個（数軒から選べる）と体験や土産の割引券などが付いて550円といった具合。目当てがあるので、広い温泉街も楽しく巡れる。

中でも人気のスイーツが、フルーツカステラと粒あんを最中（もなか）で包んだ、だるまや菓舗（かほ）の「どんりん」230円。しっとりしたフルーツカステラとサクッとした皮の対比が独特のおいしさだ。

歩き疲れたら「あわら温泉芦湯（あしゆ）」がおすすめ。五つの足湯の浴槽に2種の源泉をかけ流しており、外を歩いて冷たくなった足先が、一気に温まる。

さらに、旅館には泊まりたいが夕食は地元の店で食べたいという人のために、あわら温泉の提携旅館とあわら市や三国町の提携飲食店を自由に組み合わせる「温泉に泊まって〝おそとごはん〟」といったプランもあり、至れり尽くせりだ。

明かりにひかれて、このプランの提携店でもある「あわら温泉屋台村湯けむり横丁」をのぞいた。おでん、ラーメン、ホルモン焼、和食とコンテナを改装した屋台風の店が並ぶ。どこも10人も入れば満席になるほどだが、アットホームな交流ができる。地元のご夫婦と、雑煮に入れる餅の話に花が咲いた。

文／高崎真規子　写真／三川ゆき江

【新幹線で春は北陸へ】芦原温泉駅発　あわら温泉と北前船で栄えた三国を歩く（2）へ続く（5/8公開）

【モデルコース】
芦原温泉駅
　↓バス10分
あわら温泉（あわら湯のまち駅）泊
　↓えちぜん鉄道7分
三国駅
　↓徒歩5分
三国湊きたまえ通り
　↓徒歩5分
三国駅
　↓えちぜん鉄道2分
三国港駅
　↓徒歩5分
三国港突堤
　↓徒歩5分
三国港駅前
　↓バス52分
芦原温泉駅

清風荘

あわら温泉初の炭酸泉風呂、北陸最大級の庭園露天風呂など、多種多様な温泉を楽しめる。劇場型ビュッフェでは、旬の地元食材や海鮮をオープンキッチンで提供。

部屋数：全110室
料金：1泊2食2万2150円～
交通：えちぜん鉄道あわら湯のまち駅から徒歩5分
住所：あわら市温泉3-803
問い合わせ：TEL0776-77-2500

あわら温泉芦湯

営業：7時～23時／無休／無料
住所：あわら市温泉1-203(あわら温泉湯のまち広場内)
交通：えちぜん鉄道あわら湯のまち駅からすぐ／北陸道金津ICから10キロ
問い合わせ：TEL0776-78-6767（あわら市観光協会）

だるまや菓舗

営業：8時～18時／祝日を除く火曜休、元日休
住所：あわら市温泉3-601
交通：えちぜん鉄道あわら湯のまち駅から徒歩3分／北陸道金津ICから10キロ
問い合わせ：TEL0776-77-2154

※あわら温泉の観光についてはTEL：0776-77-1877（あわら湯のまち駅観光案内所）

※記載内容はすべて掲載時のデータです。

（出典：「旅行読売」2024年4月号）
（Web掲載：2024年5月7日）