名峰・安達太良山の恩恵を享受する“大いなる田舎”大玉村【福島県】(1)
展望地、大名倉山の山頂から安達太良山や村を一望
安達太良山に抱かれた福島県大玉村は、日本の原風景を思わせるのどかな農村地帯だ。美しい風景とともに、自然の恵みを堪能したい。
福島県のほぼ中央に位置する大玉村。日本百名山の一つ、安達太良山の麓に広がる豊かな扇状地だ。山に降った雪は地中にしみ込み、〝天然のフィルター〟でろ過される。それが伏流水となり杉田川や安達太良川などに流れ込み、やがて阿武隈川から太平洋へと注ぐ。村の水道水や農業用水は、この伏流水を利用している。

豊かな水に恵まれた大玉村。写真は杉田川の上流にある三日月の滝(現在通行止め)

清らかな杉田川の流れ
うまい水があるところに、うまいものあり。
米どころとして知られる福島県の中でも、大玉村は有数の米の産地だ。安達太良山がもたらす水や風、昼夜の寒暖差、そして肥沃な土壌が良質な米を生み出す。2025年10月からは、さらに高い基準での栽培方法や食味、整粒(せいりゅう)など五つの条件をクリアした村産米を「あだたらの恵(めぐみ)」としてブランド化した。ふるさと納税の返礼品にもなり、注目されている。

大玉村の秋空に、黄金色の稲穂が映える
大玉村産米の新ブランド「あだたらの恵」

村に春を告げる相応寺のシダレザクラ
大玉村「食と旅の達人たち」
Vol.1 惚れこんだ村産食材を至福の洋食に
洋食屋ココット
【 オーナー/山田崇夫さん 】

大玉村の水、米、野菜のおいしさに魅了されたという山田さん
猪苗代(いなわしろ)のリゾートホテルのキッチンに勤めていた頃、「食材探しで出合ったのが大玉村の米や野菜でした。こんなにおいしいものがあるのかと驚きました」と話す山田崇夫さん。水のおいしさ、米をはじめとした食材の豊富さに惹ひ かれ、2016年、大玉村に店をオープンした。
毎朝、車で5分ほどにある「あだたらの里直売所」へ野菜の買い出しに出かける。さらに村産食材にこだわりたいと、サラダに使うフリルレタスは、村の水耕栽培の農家と契約。日替わりデザートに使う季節のフルーツも、村内の果樹農家から取り寄せている。

毎朝、山田さんが直売所で仕入れる村産野菜。採れたてでみずみずしい
「大玉村は米がとにかくうまい。モットーはご飯に合う洋食です」。
自慢は創業時から継ぎ足して作っているデミグラスソースだ。ベースは、牛すじ、鶏がら、牛骨、玉ねぎ、香味野菜、トマトなどを使い、煮込む、濾(こ)すを丁寧に繰り返して、ようやく完成する。どの料理にも使う玉ねぎは大玉村産で、年間1トンは消費しているそうだ。ソースは酸味が少なく、ぎゅっと旨みが凝縮し、料理の味を引き立てる。このデミグラスソースを使ったオムライスやハンバーグが人気だ。

デミグラスハンバーグ(スープ、サラダ、デザート付き)1600円とオムライス(同)1400円

木のぬくもりに包まれた店内

店で提供する、大玉村のブドウ農家が販売するワイン(限定品)
洋食屋ココット
■大玉村大山字大江田中131-5/TEL:0243-48-1552/11時~14時30分(LO13時30分)、17時~20時30分(LO19時30分)、水・木曜休
丹精込めた米と朝採れ野菜がずらり
あだたらの里直売所
農家から直送される朝採れ野菜やフルーツ、漬物、加工品などを販売する“大玉村の台所”。どれも新鮮で安さが売り。コシヒカリをはじめ、村産米の銘柄が豊富で、なかでも福島県ブランド米「福、笑い」は粘りがあって、冷めてもおいしいと評判だ。春と秋に開催されるマルシェも楽しみ。

精米したての新米も入荷

村産のエゴマやキヌアの加工品。スーパーフードとして注目が集まる

旬の野菜やフルーツが所狭しと並ぶ

国道4号からすぐのところにある「あだたらの里直売所」
あだたらの里直売所
■大玉村大山字新田10-1/TEL0243-48-2317/8時30分~17時、1月1日~3日休
名峰・安達太良山の恩恵を享受する“大いなる田舎”大玉村【福島県】(2)へ続く
気軽にドライブ!🚗
【大玉村へのアクセス】
車/東北道本宮ICから県道304号経由で7キロ、二本松ICから国道4号経由で9キロ
鉄道/東北新幹線郡山駅乗り換え、東北本線本宮駅下車、タクシー10分
【観光の問い合わせ】
大玉村観光協会(大玉村産業課商工観光係)TEL:0243-24-8096
※詳しくは👉こちら
大玉村の食、旅の情報を掲載「しるみるおおたまライフ」
※詳しくは👉こちら
協力:大玉村産業課商工観光係
※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出典:「旅行読売」2026年2月号)
(Web掲載:2025年12月27日)
◆大玉村、福島県など東北旅行・ツアーは👉こちら


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