たびよみ

旅の魅力を発信する
メディアサイト
menu

名峰・安達太良山の恩恵を享受する“大いなる田舎”大玉村【福島県】(2)

場所
> 大玉村
名峰・安達太良山の恩恵を享受する“大いなる田舎”大玉村【福島県】(2)

安達太良山と美しい田園、そして山から吹く強い季節風と雪を防ぐ屋敷林「居久根(いぐね)」が村を象徴する風景

安達太良山に抱かれた福島県大玉村は、日本の原風景を思わせるのどかな農村地帯だ。美しい風景とともに、自然の恵みを堪能したい。

名峰・安達太良山の恩恵を享受する“大いなる田舎”大玉村【福島県】(1)から続く

大玉村「食と旅の達人たち」


Vol.2 安達太良山の森の息遣いを感じる

ふくしま県民の森 フォレストパークあだたら

【 主任主査/遠藤史貴さん 】

E 14_フォレストootama206.jpg
「ここは整備された森林だからこそ、多種多様な動植物に出会えます」と遠藤さん

安達太良山の麓、標高600メートルに広がる。「森林(もり)との共生」をコンセプトに、大自然の中にコテージやキャンピングトレーラー、キャンプサイトなどが整う。

遠藤史貴さんは大学時代から、安達太良山の森をフィールドに植物分類学を研究してきた〝森の達人〟だ。場内の動植物を調査し、森の生物多様性をプログラム化するのが仕事だ。「場内には450種の植物が生い茂り、野ウサギやキツネなど野生動物も多い。キャンプや散策をしながら、安達太良山の森の豊かさを知ってもらいたい」と魅力を語る遠藤さん。

動物のはく製や昆虫の標本、林業に関する資料を展示する森林館では、この森の様子を標本やパネルで知ることができる。案内は福島県が認定するボランティア「福島県もりの案内人」が行う。

ビジターセンターには天然温泉の入浴施設を完備。間近に森を感じながら、湯浴みが楽しめる。

C 11_ フォレストootama072.jpg
ベッドやシャワールームを備えたキャンピングトレーラー

D 12_ フォレストootama220.jpg
森をわたる風が清々しい男性用浴場の露天風呂。炭酸水素塩泉が注がれる

B 13_ フォレストootama045.jpg
森の中に溶け込むコテージ。冬季は薪ストーブでゆったりと

F 11-1_フォレストパーク ootama191.jpg
森林館では、安達太良山山麓の動植物の生態を学べる

ふくしま県民の森 フォレストパークあだたら
■大玉村玉井字長久保68/TEL:0243-48-2040/サイト3740円~(基本料金660円、環境保全費330円別途)、日帰り入浴料810円/温泉12時~21時(最終受付20時30分)、無休 ※一部サイトは冬季休業


Vol.3 バイク&ハイクで自然の恵みを知る

安達太良・吾妻 自然センター

【 代表/一瀬圭介さん 】

J 17_一瀬大玉モニターツアー286.jpg
山岳カメラマンであり、磐梯朝日国立公園の環境保全や情報提供にも取り組む一瀬さん

二本松市・岳温泉を拠点に安達太良山でガイドツアーやイベントなどを行う「安達太良・吾妻 自然センター」の一瀬圭介さん。大玉村を舞台に、自転車(バイク)と村きっての展望地、大名倉山のハイキング(ハイク)を合わせたツアーを実施している。「バイクで平地や山道を巡り、ハイクで地形を体感し、俯瞰することで、安達太良山の恵みである水、つまり大玉村の豊富な農産物を育む源流を知ることができます」。

G 17_安達太良吾妻自然センター251105-06Ootamamura_Famtrip131.jpg

H 17_安達太良吾妻自然センター251105-06Ootamamura_Famtrip211.jpg
四季に移ろう大玉村の自然の中を、爽快にサイクリング

大玉村は市街地と山が近い。平野部の田園や山麓の林道、牧草地、渓流と、移り変わる村の風景を満喫できるのが自転車の良さだ。大名倉山の山頂まで登ると、安達太良山をはじめとする山並み、田園、風雪を防ぐ屋敷林「居久根(いぐね)」が一体となった村を一望できる。ここから見る風景が一瀬さんのお気に入りだ。

さらに参加者には、宿泊を勧める。「食や温泉を楽しみながら滞在し、一つのストーリーとして大玉村の旅を満喫してほしい」と笑顔で語る。

I 17_安達太良吾妻自然センター251105-06Ootamamura_Famtrip146.jpg
大名倉山は登山口から山頂(標高575メートル)までは30~40分の道のり

K 17_ 安達太良吾妻四川センターootama139.jpg

大名倉山からの絶景。安達太良山に抱かれた大玉村を一望できる

安達太良・吾妻 自然センター
■二本松市岳温泉1-104(お宿 花かんざし内)/TEL:
090-7171-0350 ※ツアーは同センター公式インスタグラム👉こちらで配信。


大玉村 旅のノート🌾


伝承される民俗芸能と祭り

大玉村 歳時記

田園地帯の大玉村には豊穣を願う祭りや田植え踊りなど、古くから伝わる民俗芸能も多い。食を楽しむイベントもお見逃しなく。 ※開催日は変動あり。

L 1_神原田神社十二神楽.jpg
五穀豊穣を願って奉納される「神原田神社十二神楽」

M 2_田植おどり.jpg
数百年前から伝わる「本揃の田植踊」

N 3_大玉村夏まつり.jpg
夜空を彩る「おおたま夏まつり」の花火

大玉村 歳時記.jpg

地元で愛される立ち寄り湯

アットホームおおたま

安達太良山の自然に囲まれた入浴施設。山麓から湧く温泉はアルカリ性単純泉で、肌に優しい美肌の湯として知られる。安達太良山の登山帰りに立ち寄る人も多い。5棟のコテージを備え、家族やグループの宿泊に最適だ。

O 8_ootama163.jpg

湯船には、なめらかな肌触りの温泉が満ちる

9_候補_ootama178.jpg

木立に囲まれたコテージで、のんびり滞在

9_ootama157.jpg

大玉村の自然を堪能した後は、のんびり温泉で疲れを癒やそう

アットホームおおたま
■大玉村玉井字前ヶ岳国有林7林班に13小班/TEL:0243-48-2026/入浴料500円、コテージ1棟1万7600円(6人定員)/9時~20時(受付19時30分)/水曜休 ※コテージは冬季休業

【レポート】自然の恵みと資源の大切さを実感

大玉村モニターツアーを実施!

R 4_大玉モニターツアー033.jpg

安達太良山の恵みである水が育む大玉村の風土や農産物。食の魅力や資源の大切さを知ってもらおうと、2025年10月4・5日(1泊2日)にモニターツアーを実施した。首都圏からの参加者たちは稲刈り体験や安達太良山の登山を通し、大自然と共生する大玉村の姿を間近に体感。村産の米や野菜を使った滋味豊かな料理も堪能した。

Q 6-1大玉モニターツアー014.jpg

5_大玉モニターツアー250.jpg

T 7_大玉モニターツアー307.jpg

U 6_大玉モニターツアー125.jpg


気軽にドライブ!🚗

【大玉村へのアクセス】
車/東北道本宮ICから県道304号経由で7キロ、二本松ICから国道4号経由で9キロ
鉄道/東北新幹線郡山駅乗り換え、東北本線本宮駅下車、タクシー10分

【観光の問い合わせ】
大玉村観光協会(大玉村産業課商工観光係)TEL:0243-24-8096
※詳しくは👉こちら

大玉村の食、旅の情報を掲載「しるみるおおたまライフ」
※詳しくは👉こちら

協力:大玉村産業課商工観光係

※記載内容はすべて掲載時のデータです。

(出典:「旅行読売」2026年2月号)
(Web掲載:2025年12月27日)

◆大玉村、福島県など東北旅行・ツアーは👉こちら


Writer

旅行読売出版社 メディアプロモーション部 さん

Related stories

関連記事